技術開発クモの糸繊維と籾殻ガスと水位調整管

kanazu362013-06-15

クモの糸を人工合成して繊維や籾殻からガスの抽出や田んぼ
ダムの新型水位調整管の技術開発などの話題が新聞に。
6月14日、見附市葛巻に設置された新型水位調整管の田んぼ
ダムを見てきた。
・クモの糸を人工合成して繊維に
 山形県盛岡市にあるスパイバー株式会社がクモの糸を人工合成して繊維にする技術を確立した。
 この人工合成でつくられたクモの糸は本物のクモの糸と成分や特性は同じ。
 この素材の強度は、鋼鉄よりも4倍程強く柔軟性、ナイロン製品よりも上。
 繊維化の技術が確立したことで近々量産体制にはいる。
 関山和秀社長は「クモの糸は世界で最もタフな繊維。自動車や医療などさまざまな産業に応用できる。将来的には自動車や飛行機のボディーや骨格のほか、人工心臓などの医療面でも使える可能性がある」と話す。
・籾殻からガスの抽出
 長岡技術科学大学メタン高度利用技術研究センターが5月30日までに、籾殻からメタンを含むガスを取り出し、熱量を高めて燃焼させる実験に成功した。
 籾殻をそのまま燃やしたり、籾殻から得られるガスと軽油を用いて発電に回したりする設備は既にあるが、籾殻ガスはメタンの濃度が低くて単体の燃料として使うことは難しかった。
 今回の実験は、ガスの熱量を高めたのが特徴。
 メタンの濃度が10倍以上に高まったことで、発熱量も天然ガスのおよそ30%まで引き上げることができ、発電機から車の燃料まで利用範囲が広がる。
 籾殻は乾燥など前処理の必要がなく、ガス化のために蒸したり、水蒸気を発生させたりする装置はボイラーと構造が似て高度な技術も必要ないという。
ガスを取り出し残った籾殻は炭などへの再利用が考えられる。
 農林水産省によると、国内で出る籾殻は年間200万トン程度。4割以上が飼料と堆肥に回る一方、「焼却」と処理方法「不明」が合わせて4割近くに上る。
 岡崎教授によると、籾殻ガスは1トンの籾殻から常圧下で1千立方メートル取れる。
 200万トンの4割、80万トンで単純計算すると8億立方メートルとなり、東京ドーム645個分の容積に匹敵する。
 籾殻ガスが実用化されれば水田は「ガス田」に大変身する時代に・・・。
田んぼダムの新型水位調整管の設置
 ・田んぼダムとは
  田んぼが元々持っている「貯水機能」を利用して、大雨の際に一時的に水を貯め、時間をかけてゆっくり排水し、河川流域の農地や市街地の洪水被害を軽減しようという取組み。
  水田の排水口に穴をあけた管などを取り付けて流量を調整し、水田にたまった雨水が一度に流れ出ないようにする仕組み。
 ・新型水位調整管
  これまでの水位調整管は横に60ミリの穴をあけて、そこから排水することで河川への排水量を抑制していた。
  新しい調整管は底に50ミリの穴をあけたバケツを既設管に取付けて排水するような仕組みとなっている。
これにより、農家の皆さんが通常の水位管理に気をつかうことなく100%田んぼダムの効果を発揮することができる。
  見附市では、平成22年度から貝喰川流域の農地や市街地の洪水被害を軽減することを目的として、3カ年計画で流域内約1200haの水田に特殊な水位調整管を設置する「見附市田んぼダム事業」の取組みを行っている。
  本年度が計画の最終年度となっている。
  新潟大学農学部吉川准教授を中心とする「ティー田んぼダム」の協力を得て、農家の負担軽減と更なる効果の向上を目的とした「新しい水位調整管」の実験を行うことになり6月10日(日)に関係者が集合して実験用の新しい調整管を設置した。
  同市では6月以降、葛巻・新潟両地区と今町地区に計120ヘクタールの水田に新型の調整管の設置を予定している。
研究者の日々の努力で、クモの糸を人工合成して繊維にする技術や籾殻からガスの抽出などの技術成果で夢の時代の到来が・・・。
水田がガス田に (イラストを模写)