西蒲原の農業や土地改良事業の歴史を学ぶ

kanazu362009-08-08

新潟県内は気圧の谷の影響で7日午前、中下越を中心に
大雨となった。
新潟地方気象台によると、三条市内で1時間に47.5ミリを観測、
市内で住宅や店舗など計73棟が床下浸水する被害が出た。
また、道路は44カ所で冠水、20カ所で交通止めとなった。
8月1日、水土里(みどり)ネット西蒲原が主催する、生親子や地域住民対象の西蒲原の
農業や土地改良の歴史を学ぶイベント「西蒲原ビフォー・アフター6」が開催されたので
参加した。
・西蒲原平野200年のあゆみ
 西蒲原平野200年のあゆみ「2世紀に及ぶ大地の改良」のパンフが配られビデオを
 観ながら説明を聞いた。
 ・越後平野の生い立ち 
 ・三年一作(江戸時代から戦後までの350年間に約100回(ほぼ3年に1回の割)の
  洪水に見舞われ3年に1回しか収穫ができなかった
 ・上郷と下郷における水利の宿命的矛盾 ・新川の掘削 ・横田切
 ・西川暗閘と西川閘門(最近内野町地内で西川暗閘の石碑の一部が見つかり話題に)
 ・大河津分水工事 ・国営西蒲原排水農業水利事業
 などなど。
・西蒲原排水中央管理所見学と監視カメラ操作体験
 西蒲原地区は日本海信濃川中ノ口川に囲まれた輪中地帯で、標高1m以下の土地が
 全体の3分の1を占める。
 西蒲原排水中央管理所が、新川河口排水機場・小新排水機場・七穂排水機場・鎧潟排
 水機場など地区内すべての排水機場を管理し、機械排水による強制排水で低地帯地域の
 農業と街を洪水から守っている。
 職員の指導で西蒲原排水中央管理所の監視カメラを自由に操作体験できる。
 新川の河口から上流に向かってモータボートが1隻カメラの画面に。
 子どもが一生懸命監視カメラでモータボートを追う。
 子どもたちには貴重な体験が・・・
・鎧潟排水機場見学
 西蒲原地方には一面に無数の潟があり、アシやガマの繁る湿地帯だった。
 そこは農業用水の捨て場として利用されていた。
 降った雨は低い三潟(鎧潟・田潟・大潟)に集まり、流れ出るところのないまま溜まり水と
 なっていた。
 大雨の時などは、田畑までこの「悪水」が押し寄せてきて作物に大きな被害をもたらし
 農民を苦しめてきた。
 鎧潟は、多くの人たちの努力で昭和43年9月全面干拓され現在は鎧潟排水機場が
 田畑を冠水から守っている。
 ・干拓前面積 272.9ha ・着工 昭和33年8月
 ・竣工 昭和43年9月 ・干拓面積 272.9ha 
 ・造成農地 234,7ha ・潟残存水面 全面干拓 
 ・総工費 13億4千6百万円
 鎧潟排水機場に向かう広域農道に「西蒲原地区はいつでも排水機場が働いていなす」と
 書かれた看板と鎧橋たもとに「こ々に鎧潟ありき」(昭和43年1月建)の石碑が建って
 いる。
 鎧潟排水機場に着いて驚いた。
 飛落川と鎧潟排水路の水位を比べると鎧潟排水路のほうが1m以上も低いことが分かり、
 排水機場のポンプが止まればまた昔の鎧潟に逆戻りすることが。
 鎧潟排水機場では飛落川と鎧潟排水路と大通川の水を新川へ排水している。
 鎧潟排水機場を取り巻くように黄色い三角旗が立てられていた。
 「水と土の芸術祭」の屋外作品の一つで、磯辺行久さんの「ここに鎧潟ありき」。
 姿を消した昔の鎧潟の位置と大きさを知ってもらうために立てられた三角旗だという。
・ビンゴゲーム
 最後は地元特産のモモ・メロン・エダマメ・米(コシヒカリ)が当るビンゴゲームが行われた。
 人気はメロン。
 ゲームが終わって気が付いた。
 主催者の粋な計らいで、全員に賞品が当った。
子どもたちの夏休みの自由研究の一つ「西蒲原の農業や土地改良事業の歴史を学ぶ」が終わった。

ビンゴゲームを楽しむ (イラストを模写)