懐かしの映画館と映画看板

kanazu362009-07-02

歌手の布施明さんが書いた童話を原作とした映画
「手のひらの幸せ」の撮影が7月1日三条市内で始まった。
全編新潟県内ロケの映画で公開は2010年1月末ころ。
日本を代表する映画「男はつらいよ・寅さん」シリーズに続き
釣りバカ日誌」が、シリーズ20作目の「釣りバカ日誌20ファイナル」(朝原雄三監督、
12月26日公開)をもって終了することが4月7日、製作・配給の松竹から発表された。
人気コメディー映画「釣りバカ日誌」も22年の歴史に幕を閉じる。
新潟の街を歩き「街の記憶劇場のあかり」“新潟県映画館と観客の歴史”という本が目に
とまりページをめくった。
映画全盛期の新潟県下の映画館が紹介されている。
懐かしさに魅せられ「街の記憶劇場のあかり」と「別冊・新潟市昭和の映画館写真集」の
2冊を購入した。
・懐かしの映画館
 ・ふるさと高田市の映画館
  ふるさと高田市の映画館のページを開いた。
  「上越市史通史編6現代」によれば、
  昭和20年代から30年代は映画の全盛期であった。
  昭和30年の正月には定員の4倍の盛況で、警察署から定員厳守の通達が出るほどで
  あった。
  高田税務署管内には12の常設映画館があり、昭和30年の1年間の有料入場者は延べ
  158万2826人で、管内の人口が26万3400人であったので、一人当り1年間に
  平均6回見たことになる。
  ・高田電気館(高田市茶町) ・世界観(高田市下小町) ・昭和館(高田市本町)
  ・松竹館(高田市本町6) ・高田松竹館(高田市本町6) ・高田シネマ(高田市本町2)
  ・高田東映劇場(高田市仲町3) ・高田中央劇場(高田市仲町3) 
  ・高田中央劇場(高田市大町2) ・高田映画劇場(高田市本町6) ・テアトル高田
   (高田市本町6) ・高田大映(高田市本町6) ・高田日活(高田市本町6)
  ・いづもや劇場(高田市本町6) ・高田ムービータイム(高田市本町2)
  懐かしい映画館の名前が並ぶ。
  高田松竹館では「二十四の瞳」や「鞍馬天狗」や「ターザン」や「君の名は」、高田シネマ
  では「むっつり右門」、高田東映劇場では「新諸国物語笛吹童子」や「ひめゆりの塔」、
  高田中央劇場では「銭形平次」、いづもや劇場では「明治天皇日露戦争」や「人間の
  条件」などなどを観た。
 ・新潟市の映画館
  県都新潟市にもたくさんの映画館がある。
  「新潟東宝」「新潟東映」「東映パラス」「新潟大映劇場」「新潟松竹」などで映画を観た
  記憶がある。
  新潟東映では、娘と毎年「東映まんが祭り」を観た。
  新潟松竹では「男はつらいよ・寅さん」や「釣りバカ日誌」を観た。
  新潟大映劇場には思い出がある。
  故郷高田に住む知人が大映の株主で新潟まで映画を観に行けないからと1年分の
  優待券をいただき毎月優待券で映画を観た。
・映画館「高田日活」の閉館
 経済産業省の近代産業遺産に選ばれた上越市本町6丁目の映画館「世界館(現高田
 日活)」が老朽化に伴ない2009年3月30日、最後の上映を行い98年の歴史に幕を
 下ろした。
 高田日活は1911年(明治44)開館、木造2階建てのレトロなデザインが特徴。
 高田日活は、市の支援や寄付などで修繕され映画、寄席などの娯楽を提供する「街の
 たまり場」として再出発する予定。
 子どものころ故郷高田の高田日活で観た「伴淳三郎アチャコ二等兵物語」「高田浩吉
 の伝七捕物帖」など数々の映画を思い出す。
・懐かしの映画看板
 地方紙新潟日報「ニイガタ見聞」に“懐かしの映画看板“が掲載されていた。
 懐かしい手書きの映画看板には、「鞍馬天狗嵐寛寿郎」「七つの顔の男の片岡千恵蔵
 「無法松の一生三船敏郎」「狂った果実石原裕次郎」「宮本武蔵中村錦之助」などが
 描かれている。
 写真の映画看板に魅せられ6月30日、新潟市東区松園の絵画専門八木デザイン・八木
 勝喜(64)さんを訪ねた。
 八木さんは16歳で映画看板職人になった。
 名刺には画勝・映画看板師八木勝喜と書かれている。
 あいにく大きな看板は倉庫に納めたあとで「座頭市二段斬り」と「座頭市海を渡る」の2枚
 しか見れなかった。
 これまでに仕上げた大小の看板は約70枚。
 小さな看板なら作業場に30枚ほどあるよと全部見せてくれた。
 壁に立てかけデジカメで全部撮影した。(33枚)
 千両獅子・紅孔雀・弁天小僧・反逆児・用心棒・青い山脈・ママ新婚旅行などなど。
 懐かしい往年のスター、市川右太衛門勝新太郎美空ひばり原節子山田五十鈴
 山本富士子・東千代之助・大川橋蔵鶴田浩二・大友柳太郎・山本富士子などの顔が。
本と映画看板から昭和20年代から30年代の日本映画全盛期の様子が、走馬灯のように
甦ってくる。

この映画看板は見覚えが (イラストを模写)