トキの5次放鳥訓練と分散飼育センターの完成

kanazu362011-06-28

6月10日、北京で開催中の国連食糧農業機関(FAO)による
「GIAHS国際フォーラム」運営委員会が開かれ、「世界農業遺産
と呼ばれる「世界重要農業資産システム(GIAHS)」に新潟県
佐渡市と石川県・能登半島の登録が決定した。
佐渡市は、国の特別天然記念物トキと共生するための減農稲作の取組みが評価された。
環境庁は6月16日、佐渡市内で営巣していた放鳥トキの今季繁殖終了を宣言した。
35年ぶりの自然界での2世誕生は実現しなかった。
トキの5次放鳥訓練が開始され、長岡市寺泊にトキ分散飼育センターの完成したと新聞に出ていたので完成したトキ分散飼育センターを6月20日見てきた。
・トキの5次放鳥訓練
 環境庁は6月22日、佐渡市で今秋予定される5回目のトキ放鳥に向け、佐渡トキ保護センター野生復帰ステーションの順化ケージで放鳥候補20羽の訓練を開始した。
 飛行や採餌・人間への慣れといった訓練を今後3カ月実施し、順化ケージから自然に飛び立つのを待つソフトリリース方式で9月下旬から10月上旬に放鳥する。
 20羽は、雄11羽・雌9羽で2歳以下が17羽と若い固体が多い。
 2008年秋から計80羽が放鳥され、今年の繁殖期には7組のペアが確認されたが、ひな誕生の吉報は届かなかった。
・トキ分散飼育センターの完成(長岡市寺泊夏戸・6月20日)
 今年の秋に4羽のトキの分散飼育を受け入れることが決まっている長岡市トキ分散飼育センターの完工式が5月31日長岡市寺泊夏戸で行われた。
 式典では近似種のクロトキ2羽がケージに放鳥された。
 同飼育センターは、旧夏戸小学校のグランド痕に建設された。
 ・延べ床面積約1200平方メートル ・総工費約3億7100万円
 佐渡市の施設でトキがテンに襲われた事故も踏まえ、電気柵や異常な鳴き声を検知するシステムなどが設置されている。
 センターを訪れたが中には入れない。
 入口近くの道路に鳥インフルエンザ対策の消毒液が入った溝が設けられ、入口ドアにはカギガかけられ電気柵が設置されており「きけん」と書かれた看板が立つ。
・番外:あんどん式看板でトキ分散飼育を歓迎
 夏戸小学校グランドにつくられたトキ分散飼育センターには秋にトキ4羽の飼育がはじまる予定。
 歓迎ムードを盛り上げようと地元夏戸集落では「祝トキ」と書かれた大きなあんどん式の看板を作り夜間に灯を灯しドライバーにPRしている。
一昨年はNHK大河ドラマ天地人」で盛りあがった寺泊夏戸。
秋にはトキの分散飼育で再び寺泊夏戸に賑わいが戻る。

集落の中に「祝トキ」の大きな行灯が (イラストを模写)