親方たちの大相撲

kanazu362006-11-16

テレビで大相撲九州場所を観戦している。
白鵬の怪我休場で興味半減の大相撲。
その影響だろうか館内はがらがら、その様子が
テレビの画面を通じ茶の間に流れる。
今場所は、満員御礼の垂れ幕が下がる日はあるのだろうか。
追い討ちをかける様に、人気力士旭鷲山が2日目に病気を理由に
突然の引退を発表した。
ファン離れが進む大相撲界。
起死回生策は、親方たちの「金の卵発掘」にかかっている。
インターネットで各相撲部屋別の関取(幕内と十両の力士)の数を調べた。
部屋数は全部で54ある。
力士が5人の部屋が1、4人の部屋が3、3人の部屋が10、2人の部屋が4、 
1人の部屋が14。
関取が1人以上いる部屋は32、1人もいない部屋が22もあった。
かって幕内力士10人をかかえた二子山部屋(現貴乃花部屋 横綱貴乃花)は、
現在は関取ゼロである。
最高5人の関取を抱える春日野部屋(元関脇栃乃和歌 明大出)は、幕内力士が2人、
十両力士が3人である。
兄弟力士の井筒親方(元関脇逆鉾)と錣山親方(元関脇寺尾)は、それぞれ幕内力士を
1人かかえる。
最高5人の関取をかかえる春日野親方の「金の卵発掘」のインタビューに興味を持った。
少子化そして高学歴志向の時代、アマ相撲の競技人口は減少している。
今や中卒からプロを目指す逸材は少ない。
結果的には有力選手は大学に進み、その後即戦力として角界入りする構造が定着した。
今若手の師匠たちが狙いを定める「金の卵」は、高校相撲部出身である。
春日野親方は、
「一番は横綱を育てること。大学で自分の力を認識すると、プロに入ってある程度で
満足してしまう。自分も明大出身だから、大卒の限界も分かる。」
「高卒は、まだ形も出来上がっていないし、指導を素直に受け入れてくれる。
限界を知らないからこそギリギリまで努力が出きるんだ」と。
親方がこれまで高卒に目をつけ育てた関取には、高校横綱からそのまま角界に入り初の
関取となった栃栄、そして栃煌山(中学横綱 高卒)がいる。
今年も大物高校生新人をスカウトした。
全国高校総体と国体で優勝した李太源(兵庫 報徳学園)の入門が決まり、来年初場所
新弟子検査を受け相撲界にデビューする。
名力士が必ずしも名親方に成れるとは限らない勝負師の世界。
出会いがあれば別れがある。
あの人気力士元大関清国の伊勢ケ浜親方が、九州場所9日目(11月20日)に65歳の
誕生日を迎え定年退職する。
「金の卵」を探し続ける親方たちの大相撲が今日も続く。
熱戦勝負は (写真を模写)