好景気とは裏腹スキー客離れが続くスキー場

kanazu362006-12-11

芋の子を洗うような昔のスキー場の
賑わいはいずこに。
2002年2月に始まった現在の景気拡大期が
11月で58ヵ月となり戦後最長といわれた
いざなぎ景気」を超えた。
好景気といわれるが、過去の高度成長期やバブル景気の時と違い好景気という
実感は国民の間にはない。
初雪の便りもあったが、スキー場には積雪はない。
人工雪でスキー場を整備し、スキー客を呼んでいる。
少雪と若者のスキー離れが続き、スキー場は閑古鳥が鳴いている。
新聞を開けばスキー場閉鎖の暗いニュースばかりだ。
経営再建中の西武ホールディングス(東京)は、湯沢中里スキー場を米国の会社に譲渡、
しかし、燕温泉スキー場(妙高市)と山本山高原スキー場(小千谷市)は買い手がなかった。
妙高市のスキー場を核とした総合レジャー施設の「新井リゾート」は、経営困難のため
今冬の経営を断念した。
関西圏からのスキーヤー新潟県に運んでいたJRの冬季限定臨時列車「シュプール号」
は、今冬から姿を消す。
利用者の減少がその理由だ。
列車は、旧国鉄時代の1986年から20年間続いた。
シュプール号は、首都圏や関西圏のスキーヤースノーボーダー新潟県のスキー場に
運んだ。
2001年にはJR東日本が運行を中止、そして今年JR西日本が運行を中止する。
JR西日本がピーク時の1992年度には、信越エリアを中心に1273本を運行し
約35万人が利用した。
その後は利用者が減少、2005年度は妙高市妙高高原駅などを経由する大阪ー黒姫駅
(長野県)で70本が運行されただけで、利用者は約1万人にまで落ち込んだ。
地元妙高市では、新井リゾートの営業断念とシュプール号の運行中止でスキー客離れに
一層拍車がかかると危惧している。
全国有数のスキーリゾート湯沢町では、平日のナイター営業から撤退するスキー場が
相次いでいる。
スキー客の減少のあおりで経費節減に追い込まれているためだ。
今シーズンの平日のナイター営業を行うのは、湯沢町内13ヵ所のうち、苗場スキー場と
岩原スキー場の2ヵ所だけ。
理由は、「平日夜にリフトを動かしても、まったく閑散としていて、人件費がかさむから」と。
明るいニュースもある。
かってのスキーブームを支えた年代の人たちが、退職を機に再びスキーの魅力に目覚め
ゲレンデに戻り始めたことだ。
昔のような雑魚寝もなく、快適な宿舎に泊まり温泉にのんびりとしたりスキーを楽しむ。
スキー場でスキー以外の新しい楽しみ方もある。
スノーシュー」だ。
西洋かんじき(スノーシュー)を履いて、雪に覆われた森林などを楽しみながら歩く。
スキー場の周辺に散策コースも作られ、静かなブームになっている。
雪不足を横目に、魚沼市の奥只見丸山スキー場が12月7日にオープンした。
6日の積雪は110センチで全コース滑走可能である。
新潟県冬の花形産業のスキー。
スキー客離れを食い止め、スキー場に昔の賑わいが戻る日が来るのか。
昔のスキー場は (イラストを模写)