古代史のロマン謎の「渟足柵(ぬたりのき)」は何処に

kanazu362007-08-25

古代史は、ロマンがあり面白い。
8月23日の新聞に、古代史のロマンと夢を
膨らます記事が載っていた。
・東大研究チーム(諏訪元・東京大学教授)は、
 8月23日ゴリラの先祖とみられる新種の類人猿の化石を、
 エチオピアにある約一千万年前の地層から発見したと発表した。
新潟県埋蔵文化財調査事業団は、8月22日新潟市江南区茅野山の
 西郷遺跡から、約二千五百年前の縄文時代晩期から弥生時代前期のものと
 みられる足形付土版が見つかったと発表した。
福島県楢葉町教育委員会は、8月24日同町の井出上ノ原遺跡(縄文時代
 中期後半)の竪穴住居跡で、国内最大の全長3.8mの複式炉が見つかったと
 発表した。
遺跡の発掘から古代史の謎にせまる解明が続く。
新潟市歴史博物館で「西暦647年にいがた“渟足柵の謎にせまる”」企画展が
開催されており8月21日見学してきた。
パンフレットには、
日本書紀」に大化3年(647)に、渟足柵をつくって柵戸(きのへ)を
置いたと記されている。
北方の蝦夷(えみし)備え、地域支配の拠点としてつくられた「渟足柵」は、
新潟の古代史の最も高い関心事であると同時に、多くの謎を秘めています。
1990年に旧和島村八幡林遺跡で発見された「沼垂城」と記された木簡は
大きな衝撃を与え、渟足柵への注目を集めました。その後は・・・
会場は、
・渟足柵の登場 ・渟足柵設置とその背景 ・東北の城柵と飛鳥の都
・渟足柵設置後の古代の蒲原 ・渟足柵から沼垂町へ ・渟足柵の探索 
コーナーに別れ資料が並ぶ。
「渟足柵設置後の古代の蒲原」の資料の中に、緒立遺跡と的場遺跡から
出土した遺物が展示されていた。
興味を持ち8月23日、緒立遺跡と的場遺跡の現地を訪れた。
・緒立遺跡
 所在地 新潟市緒立流通2−1−2  
 所有者 緒立八幡宮  管理者 新潟市
 出土した土器の大半は東北地方南部の系統で縄文晩期から弥生前期の土器と
 考えられ「緒立土器」として新潟市の指定文化財となっている。
 古墳時代前期の葦き石を伴う円墳が発掘で確認されている。
 大型倉庫と思われる掘立柱建物・井戸などの遺構や和銅開珎・祭祀具などの遺物も
 発見されている。
 現在緒立遺跡は、立派な公園に整備されている。
・的場遺跡
 所在地 新潟市的場流通1−2−1  
 所有者 小新的場稲荷神社  管理者 新潟市
 奈良・平安時代を中心とする多量の土器や漁具等の遺物が出土した。
 漁網のおもりが約8000点・木製の浮きが約100点以上・スズキの骨や
 焼けたサケの歯・塩つくりのための土器も見つかっている。
 中でも注目されるものは、文字が記された木の札(木簡)や、奈良時代
 流通した和銅開珎が出土した。
 遺跡出土遺物は、新潟県新潟市の指定文化財になっている。
 現在的場遺跡は、立派の公園に整備され、高台の東屋には、古代人が集落で
 生活する様子がレプリカで再現されている。 
緒立遺跡の800m東方に的場遺跡がある。
両遺跡は、古代どんな関係にあったのだろうか。
越の国(新潟県)は広い。
地下に眠る遺跡から今後どんな埋蔵物が発見されるだろうか。
古代史のロマン「渟足柵(ぬたりのき)」の謎のせまる大発見があるか。
企画展には、市民の「私が考える渟足柵」の想像作品が飾られている。
「渟足柵」は「沼垂城」は何処に・・・
古代のロマンに夢が膨らむ。

遺跡発掘調査 (イラストを模写)