小野沢裕子講演会「川を守り山を守り海を守る」

kanazu362008-12-05

12月4日のNHK朝のテレビで、「ガムポイ捨ての無い
美しい街を」を放送していた。
新宿の繁華街を1人の男が路上にポイ捨てされたガムを
せっせとはぎ取っている。
「街をきれいにしたい」という信念のもと、あきらめずやり続ける1人の男の姿に
多くの人の共感を呼びその輪が広がってゆく。
今では多くのボランティアーの人たちが、路上に捨てられたポイ捨てガムをはぎ取り
街をきれいにしている。
11月30日(日)、西川を創る会主催、小野沢裕子さんの「川を守り山を守り海を守る
・これが新潟の生きる道」の講演会が西川多目的ホールで開催されたので聴いてきた。
・演題:「川を守り山を守り海を守る・これが新潟の生きる道」
・講師:旧塩沢町出身、元BSN新潟放送アナウンサー
川・山・海は、新潟の財産だ。
大河信濃川阿賀野川が流れる豊かな水の街新潟。
ここ旧西川町にも、町に西川が流れる。
地域の人たちが、西川を昔のようなきれいな川にしょう頑張っている。
海は日本海に沈む夕日がきれいだ。
山は棚田のある風景が美しい。
新潟の人はもてなしが下手である。
先日料理研究家の人が新潟で講演した。
そのときに出された昼食が「駅弁」。
なぜ主催者が、取りたてのコシヒカリの新米にカキノモトや新潟の幸を出さなかったのか。
そして食後のデザートに「新興ナシ」や「ル・レレクチエ」を出したなら・・・
次の講演先で、「先日新潟にお邪魔したとき、新潟の新米と新興ナシやル・レクチエが
出され新潟にもうまいものがある・・・」と宣伝してくれたのでは。
折角のチャンスを逃している。
・信念を持ちあきらめずやり続けるこれが大切
 岩手県の山間地、葛巻町の江刈川集落は戸数55戸・人口180人程の山あいの集落。
 この町の役場職員高家章子(1949年生)さんは、「ソバをやりましょうソバをやりましょう」
 と10年間もあきらめずに叫び続けた。
 村人は「誰が、かかのソバなど食べに来るものがいるか」と相手にしなかった。
 高家さんは役場をやめ平成4年11月、地域おこしのそば店「森のそば屋」を開店した。
 お金もなく、補助金も無しでのスタート。
 前に住んでいた家を改造し、食器などをそろえましたが、設備も弱く不慣れなことも
 手伝って、お客様を待たせたり、よちよち歩きの開業だったが、そばを売るだけでなく、
 「物語を売る店」を目指して感想ノートを置きながら運営を続けた。
 その後、そば屋の成功を見て「私も働きたい」という人がでてきた。
 そこでつくったのが産直と農村レストランの「みち草の驛」。
 今では64人の主婦がソバを打ち、男はそばの具である山菜取りに山に入る。
 「みち草の驛」と合わせて年間6万人の人が訪れる地域となり、年間1人平均70万円程の
 収入を得る経済効果を生み地域に賑わいを取り戻した。
 そしてお母さんたち(おばあさんたち)が明るくなったのが何よりの収穫。
・スイスの人は一個50円の卵をなぜ喜んで買うのか
 スイスは自然と山と観光で生きる国。
 農家の人たちは自然を守り山を守り、そこで農業を営む。
 だから少しくら卵の値段が高くても自然を守り山を守ってくれる農家の人たちに感謝の
 気持ちをこめて50円の卵を喜んで買う。
新潟には、川も山も海も棚田も畑もありながらすべてがばらばら、すべてをつなげそれを
どう生かしていくかが大切。
今の現状は、それを生かしきれていない。
もったいないことだ。
各種のイベントに参加した人たちに「これは新潟のみやげです」とおまけを渡せば・・・
誰でもがおまけをもらえばうれしいものだ。
新潟の生きる道は「川を守り山を守り海を守りそしてそれをつなげ有効に生かしていくこと」。
「森のそば屋」の成功事例や「スイスの人は一個50円の卵をなぜ喜んで買うのか」の話を
聞き、信念を持ちあきらめずやり続けることの大切さと物を作る人たちへの感謝の気持ちの
大切さを痛感した。

講演 (イラストを模写)