ビッグショーで遠藤実が「お月さん    今晩わ」を歌う

kanazu362009-01-08

1月5日のNHK衛星第2で蔵出しアンコール
「ビッグショー遠藤実・演歌の旅人」を放送した。
小学生のとき東京から新潟に疎開した遠藤は、17歳のとき
歌手を志し赤塚駅から上京した。
昔の貧しかった時の苦労話を語り、作曲した思い出の曲を遠藤実が歌った。
作曲家としてのデビュー曲(出世作)となった「お月さん今晩わ」も歌った。
デビュー曲「お月さん今晩わ」の歌碑は、思い出の地である新潟市赤塚の佐潟公園に
建立されている。
・NHKビッグショーとは
 NHKビッグショーは、1974 年(昭和49年)から1979年(昭和54)まで
 放送されたワンマンショー形式の番組。 
 出演者は歌謡界のビッグな歌手にとどまらず、映画俳優、舞台人、作詞家、作曲家など、
 芸能界の第一線で活躍中の人たちの人間性を浮き彫りにし、好評を博しました番組。
・作曲家遠藤実が歌う
 1月5日の放送は、蔵出しアンコールで1977年に放送されたビッグショー「遠藤実
 演歌の旅人」だった。
 「出演」は遠藤実島倉千代子こまどり姉妹ほか。
 こまどり姉妹が「ソーラン渡り鳥」「浅草姉妹」を、島倉千代子が「からたち日記」
 「襟裳岬」を歌った。
 作曲家遠藤実は、苦労話とエピソードを交えながら「くちなしの花」「お月さん今晩わ」
 「ついて来るかい」「妻に捧げる歌」「おかあさん」「星影のワルツ」「凧(たこ)タコあがれ」
 「人生演歌」を歌った。
 「ついて来るかい」と「妻に捧げる歌」は妻に。
 「おかあさん」と「星影のワルツ」は母に。
 楽器を持つ手がかじかみ自分の手に小便をかけ温めたこと ・妻との出会いは定食食堂
 で出された一杯のカツ丼 ・しじみ汁と母の思い出などなど。
 母を想い作曲した星影のワルツのエピソードには会場の涙を誘った。
 思い出の曲「星影のワルツ」は、会場の人たちと一緒に歌った。
・「お月さん今晩わ」の歌碑   
 こんな淋しい 田舎の村で 若い心を 燃やして来たに ・・・
 リンゴ畑の お月さん今晩わ 噂をきいたら 教えておくれよなア
 と藤島桓夫が歌った「お月さん今晩わ」。
 佐潟公園公園には「お月さん今晩わ:碑に寄せて」「お月さん今晩わ:歌碑に寄せて」
 「遠藤実碑」の3碑が並んで建つ。
 一つの碑には「昭和24年7月20日遠藤氏は寄寓先谷内村筒井家を後に越後赤塚駅から
 上京した 佐潟の夜空を彩る花火大会の晩であった この壮観の印象が後年氏の出世作
 “お月さん今晩わ”の源流となった ・・・」
 もう一つの碑には「上京の夜 自分に幸わせがあるだろうかと“お月さま”にお願いした
 谷内村旅立ちの駅も赤塚であった 内野 中野小屋 曽根 黒埼と村から村へ町から町へ
 門付けの汗と涙の少年期 それが今大衆に愛される 遠藤先生の尊い姿である」
 もう一つの碑は、ただ「遠藤実碑」とだけ書かれている。
・番外:海山地蔵菩薩新潟市五十嵐二の町)
 新川漁港に通じる新川沿いに「海山地蔵菩薩」が祀られている。
 海山地蔵菩薩の願主は遠藤実
 海山地蔵菩薩の由来には「本海山地蔵菩薩は昭和52年11月16日の早暁、願主の
 夢枕に僧呂が立ちこの地に信仰心のある・・・ 菩薩を祀る命を受け ・・・・」と
 書かれている。
 海山地蔵菩薩開眼法要は、昭和54年7月25日で薬師寺高田好胤僧呂が務めた。
 境内には海山地蔵菩薩開眼記念薬師寺高田好胤師書「和敬」の石碑が建てられている。
作曲家遠藤実のある日の姿をビッグショーで知った。
昨年12月19日、河村建夫官房長官は記者会見で、「今月6日に76歳で亡くなった
作曲家の遠藤実さんに国民栄誉賞を贈る」と発表した。
河村氏は贈呈理由について、「広く国民に愛される数多くの歌謡により、国民に希望と
潤いを与えた」と説明した。
遠藤実の演歌には人生のドラマがある。

「お月さん今晩わ」の歌碑を見る (イラストを模写)