新潟の空にトキが舞う

kanazu362009-05-16

5月10日から始まった愛鳥週間も今日で終わる。
愛鳥週間は、野鳥愛護のために設けられた一週間である。
バードウイークとも言う。
日本では、1947年4月10日に第1回「バードデー」が実施
されたのが始まり。
だが、4月10日では北の地方の一部はまだ積雪があるという理由で、のちに1カ月ずらし
5月10日にした。
1950年からは、5月10日から16日までの7日間を「愛鳥週間」とした。
5月14日国際的な鳥類保護団体・バードライフインターナショナルは、世界の鳥類約1万種
のうち約12%に当る1227種が絶滅の危機にひんしていると発表した。
トキの人工増殖技術の礎を築いた元佐渡トキ保護センター長の近辻宏帰さんが5月5日
66歳で亡くなった。
近辻さんは早稲田大学を卒業後新潟県の嘱託員として1967年佐渡に渡った。
トキとの共生は1967年の佐渡トキ保護センター開設以来で2003年の退職まで続く。
退職後はトキ野生復帰専門家会合の委員を務め生涯トキを見守り続けた。
トキは昨年9月25日の放鳥以来新潟県内の大空を舞う。
・トキが新潟、福島、宮城、山形、長野の空を舞う
 昨年9月25日、10羽のトキが27年ぶりに佐渡の空を舞った。
 そのトキが、2008年11月8日新潟県北部の関川村に飛来していることが確認され
 大きな話題となった。
 その後も本州に渡った数羽のトキは、新潟市秋葉区見附市長岡市魚沼市南魚沼市
 小千谷市上越市の大空を舞い、2009年3月2日には県境を越え長野市へ飛来し
 糸魚川市に戻った。
 本州に渡っていたメスのトキ1羽が3月31日佐渡の戻った。
 別のトキは、村上市から県境を越え福島市宮城県角田市山形県遊佐町へと飛来した。
 毎日のようにトキ飛来のニュースが新聞に報道される。
・トキの舞う姿が窓と壁に
 ・窓ガラスに描かれたトキ(新潟市中央区中通り:JAバンク県信連)
  新潟市の中心部にあるJAバンク県信連の大型窓ガラスに、新潟平野の田園を悠々と
  舞う2羽のトキの合成写真が掲示されている。
  窓ガラスは横24m・縦8mで畳約120枚分の大きさ。
 ・ビルの壁に描かれたトキ(新潟市中央区下大川通り:NTT万代橋)
  万代橋たもとのNTT万代橋ビル側面のに壁に、夕日を背景に5羽のトキが舞う姿が
  描かれている。
  大空を舞う5羽のトキが万代橋を渡る人たちの心を癒し和ます。
 ・トキそっくりの鳥凧が舞う(上越市大手町:高田郵便局)
  上越市の高田郵便局の「おもしろ凧展」にトキそっくりの鳥凧が飾られ風に揺られて
  展示場に舞う。
  鳥凧は上越市国府の船見登(78)さんが作った。
 ・版画に描かれたわが家のトキ
  わが家には、勤続30周年記念に購入した版画家高橋新一(1917−1986)さんの
  版画「トキ」が飾られている。
  版画には、高橋新一・100分の43と書かれている。 
  高橋さんは、佐渡で高校の教師をしていたが退職後島内各地で版画講習会を開き“佐渡
  を彫る”をテーマーに身近な生活の道具や島の暮らしや風景を彫る版画づくりを島内に
  推奨した。
・トキのひな誕生
 5月1日、佐渡トキ保護センターは4月16日から20日にかけてふ化した6羽のひなは
 順調に育っていると発表した。
・放鳥トキ雄佐渡で営巣?
 5月14日の地方紙新潟日報の一面に3歳の雄(個体番号6番)がシイの木に巣のような
 ものを作る姿の写真が掲載されている。
 残念ながら周辺に雌の姿がなく産卵の可能性はないと。
・トキ舞う銀貨発売
 独立行政法人造幣局は、「地方自治法施行60周年記念1000円銀貨」を順次発行する。
 新潟県は5番目の発行となった。
 新潟県の銀貨は、トキの優優(ユウユウ)が羽を広げて飛ぶ姿をカラーで表現したもので
 背景にトビシマカンゾウが咲く佐渡大野亀の風景をあしらっている。
 種類は「プラスチックケース入りのA単セット(6000円)」「B特製ケース入り・記念切手
 付き(7400円)」「C特製ケース入り(7400円)」の3種で10万セットを発売予定。
環境庁は4月10日、佐渡市で行う次回の放鳥は9月にも実施する方針を明らかにした。
昨年9月に放鳥した10羽が群れになっていないことから、次回は群れになりやすいとされ、
ケージから自然に飛び立つのを待つ「ソフトリリース」と呼ばれる方式で行う。
日本の大空にトキの舞う姿が年々増えてゆく。

何時かトキの舞う日が (イラストを模写)