脚下照顧と履物

kanazu362010-09-23

昨22日は「中秋の名月」だったが、あいにくの天気で新潟市では
名月を見ることができなかった。
きょう23日は彼岸の中日。
禅宗に脚下照顧(きゃっかしょうこ)という言葉がある。
入門者に一番最初に教える作法で「履物を揃える」という作法。
12日、燕市の吉田中学校でトイレ清掃を通じて謙虚さや感動、感謝の心を育ててもらおうと「掃除に学ぶ会」が開かれ生徒ら約250人がトイレ清掃に参加した。
足元が輝くわらじや下駄やサンダルなど履物の話題を新聞から拾った。
・脚下照顧
 禅宗の言葉に「脚下照顧」がある。
 入門者に一番最初に教える作法で「履物を揃える」という作法。
 その意味は「足元を照らし我を顧みる」で自己反省、または日常生活の直視を促す語。
 昔、職場の新人研修で寮生活を体験した。
 上司から寮のトイレのサンダルの揃え方を教えられた。
 サンダルの揃え方に「入船型」と「出船型」があると。
 入船型は、身体の進む方向に沿って履物を脱いだままの状態で揃える。
 出船型は、身体が進む向きとは180度変えて履物を揃える。
 今思うと禅の入門者に一番最初に教える作法で「履物を揃える」という作法と同じで、私たち新人に最初に教える教育だったのだと・・・。
 昔から玄関を見ればその家庭がわかるといわれている。
 たかが履物の揃え方、されど履物の揃え方だ。
・履物
 ・わらじ
  わらじは、稲わらで作られる日本の伝統的な履物の一つである。
  長い「緒(お)」で足首に巻きつけることから足に密着するため山歩きや長距離の歩行の際に非常に歩きやすいものとなっており、昔の旅の必需品であった。
  わらじ作りは、昔は農民が仕事の少ない冬の間に行う、主な内職だった。
  時代の流れ今ではほとんどの農家で作る人がいなくなってしまった。
 ・下駄
  下駄は、日本の伝統的な履物。
  足を乗せる木製の板に、歯と呼ぶ接地用の突起部を付け(歯がないものもある)、眼と呼ぶ孔を3つ穿ち、そこに鼻緒を通す。
  足の親指と人差し指の間に鼻緒を挟んで履く。
  子どものころ下駄が主流で靴など履いて登校する生徒はいなかった。
  9月25・26日新潟市内で開催される「日本の祭り」で新潟下駄総踊りが披露される。
  「新潟下駄総踊り」で、踊り子が下駄を踏み鳴らす。
  下駄の音が新潟の街に響き渡る。
 ・ウオーキングサンダル
  江戸時代の旅人は東海道約490キロを2週間で歩いたといわれる。
  スポーツ用品メーカのミズノが、わらじをヒントにウオーキングサンダルを4月から発売した。
  鼻緒とベルトで足をサンダル底にしっかりとフィッチさせ「靴と違って指の付け根で踏み込んで体重移動でき、ひざへの負担が小さい」と若い女性に人気だという。
折角の素晴らしい履物も玄関先で揃えられていなければ輝きを増さない。
躾は履物揃えから。
わが家に遊びに来る孫たちにも履物の揃え方を教えたい。

躾は履物揃えから (イラストを模写)