米の等級検査と事故にちなむ三根山藩米 

kanazu362010-09-30

天皇陛下が9月28日、皇居・生物学研究所脇の水田で、恒例の
稲刈りをされた。
今年も新米の季節がやってきた。
越後平野も稲刈りの最盛期を迎えている。
米百俵」で有名な新潟市西蒲区峰岡地区でも故事にちなむ「三根山藩米」の稲刈りが行われた。
記録的な猛暑で米の等級の1等級米が減り2等級米が増えている。
9月29日米の集荷場を訪ね等級検査の様子を見学した。
・米の等級検査(新潟市西区新通:JA新潟みらい新通集荷場・9月29日)
 米の等級検査は、米のできのよさに、等級(成績)をつける。
 等級は1等・2等・3等・規格外などがある。
 健全に生育した米粒の重さで70%以上で1等、60%以上で2等、45%以上で3等。
 近郷で収穫されたコシヒカリが、次々とJA新潟みらいの新通低温倉庫に運び込まれる。
 倉庫に積まれた新米を検査員が刺子(さす)と呼ばれるつき棒で袋に突き刺しサンプルを抽出し米の質を調べる。
 検査が終わると袋に検査済表が貼られる。
 見ているとすべて2等級だ。
 検査の済んだ新米はにフォークリフトに乗せられ倉庫の中へ。
 倉庫の中ではアルバイトの女性たちが2等級の級印を米袋に押す。
 検査員は「きょうまだ1等級はない。ここに積まれているのが3等級です」と。
 初めて等級印を見た。
 ・1等級は丸形に紺の丸一つ ・2等級は分銅形に紺の丸二つ ・3等級は三角形に紺の丸三つ
・「米百俵」の地で「三根山藩米」を収穫
 米百俵の故事
 戊辰戦争(1868年)で焦土と化した長岡藩に、支藩三根山藩(現在の新潟市西蒲区峰岡)から見舞いとして百俵の米が送られてきた。
 窮乏を極めていた藩士は米が分配されるのを一日千秋の思いで待った。
 しかし、藩の大参事・小林虎三郎は、この米百俵は文武両道に必要な書籍、器具の購入にあてるとして、米を売却した代金を国漢学校建設の資金に注ぎ込んだ。
 後年、ここから新生日本を背負う多くの人物が輩出された。
 旧三根山藩跡が残る峰山地区で昨年地元有志がまちおこしの一環として「平成三根山藩」を結成、峰山地区の20アールの田んぼにコシヒカリ植えた。
 「米百俵の故事」にちなんで収穫した米は「三根山藩米」と名付けた。
 9月27日、地区の子どもや大人たち約60人が参加し稲刈りを行った。
 収穫した米の一部は、10月2日長岡市で開催される「米百俵まつり」に贈る。
9月27日JA全農新潟県本部は、2010年産米の1等米比率が序盤検査で低迷し、2等米が増えていることを受け、コシヒカリ2等米の仮渡し金を60キロ当たり500円増額することを決めた。
これにより、一般・佐渡産・岩船産が60キロ当たり1万800円から1万1300円に、
魚沼産が1万5000円から1万5500円に増額された。
スーパなどで販売される米には等級区分は表示されていない。
米屋のチラシに玄米30キロが「新潟産コシヒカリ:8980円」「岩船産コシヒカリ:1万800円」「魚沼産コシヒカリ:1万3500」と書かれている。

1等級米が少ないよ!! (イラストを模写)