うなぎの卵発見と海藻「ナガモ」の養殖に成功

kanazu362011-02-16

東大の塚本勝巳教授らの研究チームが本州から約2000キロ
南にある太平洋・マリアナ諸島の西方沖で天然のニホンウナギ
卵31個を発見したと大きく報道されウナギの完全養殖への期待
が高まる。
新潟県佐渡では、海藻「ナガモ」の試験養殖に成功し、2月9日佐渡市内の市場に初出荷された。
海の話題を新聞から拾った。
・うなぎの卵発見
 東大の塚本勝巳教授らの研究チームが本州から約2000キロ南にある太平洋・マリアナ諸島の西方沖で天然のニホンウナギの卵31個を発見した。
 卵の発見は 完全なウナギ養殖技術促進やウナギの保全と国際管理の科学根拠につながる。
 2009年の日本のウナギの消費量は約10万3000トンで世界の消費量の70%といわれる。
 2001年から2005年までの日本におけるウナギの平均の消費量は12.9万トン。
 これは、年間で国民一人当たり1キログラム以上のウナギを食べている計算になる。
 加工品輸入量(活鰻換算)は8.4万トン、活生鰻輸入量は2.2万トン。
 国内の養殖量と天然漁獲量の合計は2.2万トン。
 日本のウナギ消費量の82.9%は外国からの輸入による。
 このうちニホンウナギの割合は75%程度と推測されている。
・海藻「ナガモ」の養殖に成功
 ナガモは水深約10メートルの海底に生える海藻。
 熱湯に通すと鮮やかな緑色になり、しゃきしゃきとした歯ごたえと粘り気が特徴。
 新潟県水産海洋研究所と佐渡島の漁師らが取り組んできた、海藻「ナガモ」の試験養殖が成功した。
 2月8日に初めての収穫作業が行われ、9日朝には佐渡水産物地方卸売市場に出荷された。
 新潟県水産海洋研究所は2001年度から「ナガモ」の養殖研究を始め、2008年度に養殖技術を確立した。
 2009から実証実験として、佐渡と粟島の漁業者に海での養殖を依頼してきた。
 佐渡市玉崎の沖合い約200mの水深2〜3mの海中に養殖場がある。
 海中で養殖されたナガモは3〜5mに成長し、8日に約56キロが収穫された。
・番外:磯焼け防止
 磯焼け(いそやけ)とは、ある沿岸海域に生息する海藻の多くが死滅し、それに伴ってアワビなどの水棲生物が減少し、漁業に大きな打撃を与える現象のこと。
 磯焼けは鉄イオンの減少によって起こるといわれる。
 使用済みのカイロの活用は、山口県宇部市磯焼け対策に取り組む杉本幹生(63)さんが考案した。
 磯焼けは鉄イオンの減少によって起こるため、鉄と炭でできているカイロの鉄粉を団子や液状に加工し海に投入し、鉄イオンを補給する仕組み。
 粟島浦村では10年ほど前から磯焼けに悩んでいた。
 粟島浦村の村おこしに取り組む「粟島ドリームランド協議会」では昨年、磯焼け対策に取り組む杉本さんを講師に招き講習会を開き、使い捨てカイロの鉄粉を加工し、海に投入することで磯焼けを防ぐ取り組みを本格化することを決め、県内の学校や公共施設、市役所などに使用済みのカイロ回収ボックスの設置を進めている。
・番外:松浜地区のヤツメウナギ漁が不漁
 新潟市北区松浜地区の冬の名物ツメウナギ漁が昨年12月上旬に解禁し2月上旬に終了した。
 今年は豊漁だった昨年に比べ半分にも満たない500匹以下で不漁だったという。
海もうなぎの卵発見、海藻「ナガモ」の養殖に成功、磯焼け防止対策で使い捨てカイロが大活躍と話題が豊富だ。

この使い捨てカイロが海で (イラストを模写)