雪原に映えるル・レクチエの原木と類産 ナシとはさ木

kanazu362011-02-17

新潟市南区東萱場は、日本における洋ナシ「ル・レクチエ」の
発祥地である。
その原木が危機的な状況になっていると新聞に。
雪の降る中、ル・レクチエの原木と類産梨の巨木とはさ木を
見てきた。
・ルレクチエの原木(新潟市南区東萱場・2月12日)
 日本におけるル・レクチエ発祥の地は旧白根市東萱場。
 100年以上前に白根地区の農家小池左右吉さんがフランスからル・レクチエの苗木を取り寄せ育てた。
 現存する最後の一本が、昨年の猛暑と水不足が影響して衰弱化が進んだ。
 ル・レクチエのルーツである原木を「地域の宝」として守ろうと、地元JAや農家が中心となり、再生に向けた取り組みを始める。
 原木は幹にビニールテープが巻かれ雪の中に立っていた。
 脇には「日本におけるル・レクチエ発祥の地」の石碑が建てられている。
 小池左右吉(1867年−1955年)さんが、明治30年代後半頃に原産地フランスから数品種の苗木を直輸入、栽培に取り組み、我が国で初の洋ナシの栽培をはじめ我が国で初めて果実を実らせた。
・国の天然記念物「月潟の類産ナシ」の巨木(新潟市南区月潟・2月12日)
 月潟に国の天然記念物の「類産ナシ」の巨木がある。
 この地の梨栽培の歴史は、文化年間(1804年から17年)に大別当の深澤剛蔵氏が上総国より苗を求めて植えたのが始まりとされている。
 ・樹齢約200年 ・根元周囲長2.4m ・樹高1.8m 
 地上1mのところから6本の大枝に分かれ開花期は4月末、果実は卵型で翌年6月頃まで貯蔵に耐えるという。
・雪原に映える夏井のはさ木(新潟市西蒲区夏井・2月11日)
 水車小屋を模したポンプ小屋脇に説明板がある。
 日本一の米どころ越後平野を古くから特徴づけてきた「はさ木」。
 かっては刈り取った黄金の稲を身にまといながらあぜ道の両側に金屏風を並べ立てた様な光景を見せていました。
 農業の機械化・近代化が進んだ今「はさ木」はその役目を終えようとしています。
 しかし、時としてはさ木は、私たちに雪や雲や霧といった四季の移ろいの中で輝きを見せてくれます。
 はさ木と平野を醸し出す美しい情景を、すこしでも後世に残せていけたらと思います。
 ・学名 トネリコ(モクセイ科) 別名 サトトネリコ、タモ
 ・俗名 タモギ、ハザギ(稲架木) ・保存本数 約600本
 ・別途 刈り取った稲をはさ木にかけて乾した
 立春も過ぎ田んぼの雪も解けだした。
 はさ木の周りは見渡すかぎりの白銀の世界。
 弥彦の山並みをバックに雪解けが進んだ水田にはさ木の影が写る。
樹木は雪に耐え春を待つ。
春はもうそこまで。

はさ木の影が水田に写る (イラストを模写)