世界記憶遺産炭鉱画と民話の紙芝居画展

kanazu362011-07-30

今朝も朝から雨。
真夏だというのに3日続きの雨で、降り始めからの降水量が
新潟県内で550ミリを超え被害の出ている所も。
7月28日のNHKクローズアップ現代で「五木寛之語る記憶遺産
山本作兵衛の炭抗(やま)画」を放送していた。
新潟市西蒲区の巻郷土資料館では、地元の古老たちから聞き取った民話もとに伊藤太郎さんが作成した「紙しばい“あったげろ巻き”展」が開催されており7月26日見てきた。
・世界記憶遺産山本作兵衛の炭鉱画
 ・世界記憶遺産に山本作兵衛の炭鉱画が登録
  2011年5月25日世界の人々の営みを記録した歴史的文書などの保存と振興をめざすユネスコの「世界記憶遺産」に福岡県田川市などが所有・保管する炭鉱記録画家山本作兵衛(1892〜1984)さんの絵画や日記などが登録された。
  記憶遺産への登録は国内では初めて。
  記憶遺産は1992年に始まった事業でこれまでに、フランスの手書き版「人権宣言」やアンネの日記など76カ国193件が登録されている。
 ・山本作兵衛プロフイル
  山本作兵衛は現在の福岡県飯塚市生まれ。
  7歳ごろから父について炭鉱で働き始め、採炭夫や鍛冶工として、筑豊地域の中小の炭鉱で働いた。
  63歳で炭鉱の警備員として働き始めたころ、孫らに当時の生活を伝えようと炭鉱の絵を描き始めるようになった。
  92歳で亡くなるまで描いた絵は2千枚近いといわれる。
 ・放送で紹介された炭鉱画
  50年炭坑夫として働いた山本作兵衛、「孫たちにヤマの生活やヤマの作業や人生を書き残しておこうと思いたち」、昭和33年から炭鉱の絵を描き始めた。
  小さい頃から絵心はあり、「文章で書くのが手っ取り早いが、年数がたつと読みもせず掃除のときに捨てられるかもしれず、絵であればちょっと見ただけでわかるので絵に描いておくことにした」という。
  作兵衛は、坑内の労働の様子や生活、縁起、流行歌、騒動などの絵を600枚以上も描き、一つ一つに解説文もつけて後世に残した。
  ・明治中期の炭鉱の様子(夫婦で石炭堀) ・入浴の様子(混浴)
  ・けんか ・リンチ ・選鉱場で働く女性 ・ぼた山 ・石炭輸送(舟と鉄道) 
  などなど。
  今なを炭鉱住宅に1人で住む80歳の女性は、選鉱現場で着ていた着物を着ながら「炭坑(ヤマ)は私にとって忘れられない心の故郷でいい思い出の場所だった」と懐かしそうに語る姿が印象的だ。
・民話の紙芝居画展(新潟市西蒲区巻:巻郷土資料館・7月26日)
 新潟市西蒲区巻の巻郷土資料館で、巻地区の民話をもとにした紙芝居展「あったげろ巻」が開催されている。
 紙芝居を作成したのは巻史学会の伊藤太郎(故人)さん。
 伊藤さんは、巻地区の古老から民話を聞き取りまとめ、1973年に巻町双書として「巻町の民話 犬に呑まれた嫁」を編集した。
 本に収められた民話は193話。
 民話をもとに紙芝居を20作品制作した。
 今回展示されている紙芝居は10作品。
 ・奥州安達ケ原 ・雨皮 ・爺さんと左近と権蔵 ・爺さと雷さま ・木の仏と金の仏
 ・糠福米福(越後のシンデレラ) ・運定めの話 ・唄い骸骨 ・ごんぞうとすつとん
 ・長い名(長ぎり長三郎)
 会場には10人(女性9・男性1)の民話の語り部の写真も飾られている。
テレビアニメやまんが(コミック)が全盛時代。
会場で昔懐かしい紙芝居を親子で楽しむ姿が印象的だ。

親子で紙芝居を楽しむ (イラストを模写)