新潟の新名所「お杉ばら園」を見る

kanazu362006-08-23

普段はなかなか目につかない
魅力的な場所や人、名物が隠れていると、
新潟の新名所「お杉ばら園」が紹介されていた。
さっそく訪ねた。
お杉ばら園は、新潟市石瀬(旧岩室)の
県道新潟寺泊線の矢川方水路沿いの岩室温泉町外れにあった。
弥彦方面に向かって右側は階段状に花壇が、左側は川を挟んだ公園の
両岸にばらが植えられていた。
今はまだ400本と少ないが、2008年までに整備して1700本の大ばら園にする。
完成すれば、国内で10指に入る大ばら園になるという。
ばら園の近くに「お杉橋」が架かっていた。
欄干には「お杉お松の伊勢詣り」のプレートがはめ込まれていた。
プレートには、「岩室村石瀬の村はずれに一本の老杉があった。
またこれと相対して、田圃の中に小高い小丘があり、一本の松が生えている。
時は天和年間の物語である」と。
新津の新潟県立植物園で開催された、植物怪異伝展で「お杉お松の伊勢詣り」の話を
聞いたことを思い出し、インターネットで調べた。
物語のあらすじは、
昔、越後国蒲原郡石瀬村のお杉、お松姉妹が伊勢詣りに出かけた。
宿賃が足りず宿の主人に「越後に来たときにきっと返しますから」と借金をした。
主人が越後での用を足し、石瀬村を訪ねた。
村人にお杉、お松のことを尋ねたが、誰も知らない。
村はずれの老松の根元で一服した。
上を見ると、松の枝に200文ぶら下がっているのを見つけた。
茶店でこの話をすると、お婆さんは、「その姉妹は、きっと老杉と老松の
樹の精に違いない。木から抜け出して、お伊勢詣りに行ったのではないかね」と。
橋の近くに老松の大木が一本のあった。
大木の脇に看板があるが、文字は風雨で消えており読めない。
この大木が、物語の老松であるかどうかはわからない。
「お杉お松の伊勢詣り」の物語が、新潟の新名所「お杉ばら園」の満開に咲くばらとともに、
世に知られる時が来るだろうか。
お伊勢詣り (イラストを模写)