故郷の線路に懐かしいSLが走る
10月14日は「鉄道の日」だった。
明治19年(1886)8月に新潟県鉄道発祥の地
「直江津から関山間」で鉄道が開業して120年を迎えた。
開通当事は直江津・関山間を1日2往復、片道約1時間40分で走った。
県内最初の汽車を見ようと、駅や沿線に多くの人があふれたという。
開通120周年記念を祝い40年ぶりに、直江津から新井間にSLが走った。
故郷高田にSLが走る光景をテレビで観て懐かしい思い出が甦った。
子どものころは、線路があればどこででも、煙の吐くSLは見られた。
むかし言葉が今でも時々口から。
「汽車が」と言い、妻から今は、「電車だよ」と笑われる。
小学校3年のとき、社会科の時間で、高田が最初に汽車が走ったと教えられた。
「駅に近いから調べて」と先生に言われ、高田駅の駅長に話を聞いた思い出が甦る。
修学旅行は、汽車で。
4年生は柏崎、5年生は長野、6年生は1泊2日で新潟。
3年生のとき、長野で博覧会があり3年生も特別に長野に行った。
はじめとの汽車旅行で、駅の数を数えながら長野へ行った楽しい思い出が。
沿線も変わった。
南高田駅や北新井駅が新しくでき。郷津駅はなくなっている。
二本木駅にはまだ「スイッチバック」はあるだろうか。
新黒井駅から出ていた、頚城鉄道の「新黒井駅から浦川原駅間」の軽便はもう
廃線になっている。
新潟県鉄道発祥の地「直江津から関山間」には、まもなく北陸新幹線が走る。
高田駅や直江津駅には新幹線は停車しない。
高田駅や直江津駅は小説の中に残る駅になってしまうのか。
高田駅は、小説「坊ちゃん(夏目漱石)」に出てくるお清の土産は越後の「笹飴」に。
直江津駅は、小説「放浪紀(林芙美子)」に出てくる駅前の旅館に泊まり「継続団子」を
食べるに。
子ども心に、汽車が通り過ぎた線路に耳をあて「がったんごっとん」の音を聞いた思い出が。
沿線に秋桜が (写生)