野良犬と狂犬病
戌年もまもなく終わる。
犬に関係したショッキングなニュースが。
京都の男性が狂犬病で死亡。
8月、フィリピン旅行で犬に手をかまれて感染、11月に帰国後発症した。
国内での狂犬病の人の感染例は、1954年が最後である。
海外で感染した日本人が帰国後発症したのは1970年にネパールから帰った
男性以来。
と新聞に報道された。
厚生省は「人から人への感染はないと」という。
記事を読み、小学生のころ犬にかまれた記憶が甦った。
小学何年生のころだったろうか、雪の季節、近所の物置に野良犬の親子が住んでいた。
雪に覆われた畑からは、物置が良く見える。
畑にゴミ捨てに出ると物置にいる犬の姿も見える。
母から「野良犬は、恐ろしい狂犬病を持っているからそばに近寄らないこと」と
注意された。
それからは、ゴミ捨てに出ると犬が近づいて来るような気がして急いで家に逃げ帰った。
母から「いじめなければ何もしない」と。
近くに飼い犬がいた。
鎖につながれ犬小屋の前で寝ている。
学校の帰り道、犬に「お手」と言って右手を差し出すと、犬は右の前足を出し
手のひらに乗せる。
機嫌が悪かったのだろうか、その日は、「お手」と声をかけるといきなり差し出した手に
噛みついた。
母は、「あそこの犬は注射をしているから大丈夫」とオキシフルで消毒、赤チンキを塗って
治療は終わりである。
翌日学校で仲間から「どうした」「犬にかまれた」
こんな会話で終わった時代。
今なら大騒ぎに・・・・
干支の戌年もあとわずか (イラストを模写)