米百表の精神と什の掟の精神

kanazu362006-11-23

いじめ問題や関連自殺が連日報道されている。
集団非行や校内暴力、子どもによる教師や両親への暴行、
教師や両親による子どもへの暴行、
等など暗いニュースが紙面を飾る。
小泉前総理は総理就任所信演説で越後長岡藩の「米百表」の精神を述べ大きな
反響を呼んだ。
戊辰戦争で敗れた長岡藩は、支藩越後三根山藩から贈られた米百表を食に回さず
お金に代え学校を創設、将来の夢を子どもの教育に託し人材育成に努めた。
今では、「米百表賞」を創設、米百表の精神を継承して「人材育成に貢献」した個人や
団体を表彰している。
いじめが大きな社会問題になる今、会津藩校日新館の「什の掟(じゅうのおきて)」の
精神が世間の注目を浴び、全国の学校などから連日のように問い合わせがあるという。
什の掟」は、旧制新潟高校出身の作家綱淵謙錠さんが随想集で、江戸時代の会津藩
の教育制度をたたえている。
会津には有名な藩校「日新館」があった。
武家の子弟は地域ごとに什という集団をつくり、儒教の教えに基づいた心構えを学ぶのである。
この教えが「什の掟」と呼ばれ・・・・・
と書いている。
インターネットで「日新館」と「什の掟」を調べた。
・日新館
 会津藩は、保科正之徳川秀忠の側室の子)を藩祖とする親藩である。
 日新館は5代藩主松平容頌の時代に家老田中玄宰の進言により、享和3年(1803)に
 創設された。
 会津の子供は、10歳になると「日新館」への入学が義務づけられる。
 それ以前の6歳ころから子供たちには、藩士としての心構え「什の掟」が繰り返し
 教え込まれた。
什の掟
 会津精神の基本である「什の掟」とは、
 1 年長者の言うことに背いてはなりませぬ
 2 年長者にはお辞儀をしなければなりませぬ
 3 虚言を言うことはなりませぬ
 4 卑怯な振舞をしてはなりませぬ
 5 弱い者をいじめてはなりませぬ
 6 戸外で物を食べてはなりませぬ
 7 戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ
 ならぬことはならぬものです
 と結ぶ。
 この「什の掟」を毎夕の反省会で子供たちが唱和した。
「反省だけならサルでもできる」という、テレビのコマーシャルを思い出した。
反省だけではダメなのである。
反省し、反省を糧にどうすればいいのかと考え努力することが大事である。
「米百表の精神」と「什の掟の精神」を繰り返し繰り返し教え、そして考えさせることが
人間形成にとって大事だと思うのは私だけだろうか。
いじめはだめよ (イラストを模写)