”なぎ”の無風は瞬間的

kanazu362006-12-19

新潟県内の小中学生による理科の自由研究コンテスト
第42回「いきいきわくわく科学賞2006」の表彰式が
12月16日行われた。
応募総数1218作品の中から36作品が表彰された。
中学校の部の東京電力賞は、「風力発電の研究」をした
上越市直江津東中学校2年が受賞した。
思わず50年前、直江津五智海岸で「なぎ」の研究をし発表した思い出が甦ってきた。
アルバムに保存してある当時の新聞を開いた。
昭和30年(1955年)10月3日(月)の信濃毎日新聞には、
”なぎ”の無風は瞬間的 高田大町中天文クラブ 五智海岸の海陸風を調査
と研究結果と天文クラブ員5人の写真が掲載されている。
昭和30年の夏休み天文クラブ員5人が、理科の先生の指導を受け直江津国府小学校に
8月1日から3日まで泊り込み「なぎ」の観測をした。
結論としては、朝なぎ、夕なぎに風がほとんどなくなると常識的に考えれれていたが、
無風状態は海風から陸風変わる時のほんの瞬間だけで、常に風が吹いているという事実を
つきとめた。
高田測候所の記録から、直江津五智海岸と高田市の同時刻の風の強さと気温を比べ、
海風や陸風が遠く離れた高田まで入ってくるのかも調べた。
海風が吹き始めると気温は、直江津のほうが高田より1度から1.5度低い。
海風と陸風の影響を見ると、気温は直江津では午前11時から午後3時が高く、
高田では午後1時以降に高くなっている。
気温の高さの時間にずれがあり、海上の空気が高田まで入ってくることが考えられる。
と紹介されている。
研究結果は、10月3日に開催された「三市一郡少年国民科学研究会」で代表が発表した。
残念ながら入賞はしなかった。
転勤で直江津勤務となり、その思い出の直江津国府小学校に娘が1年間通った。
天文クラブを指導した恩師は既に故人に。
仲間五人も一人は仙台市に、一人は長岡市に、一人は上越市に、一人は故人に、そして
私は新潟市にと離れ離れになった。 
学び舎の大町中学校は統廃合で上越市立城北中学校と変わり、大町中学校という校名は消えた。
表彰式の1枚の新聞の写真が、50年前の思い出を甦らせてくれた。
アルバムの中にはまだまだ多くの思い出が詰まっている。
中学天文クラブの仲間は (写真を模写)