最後の酒・幻の酒・寒九の酒

kanazu362007-01-30

居酒屋の赤ちょうちんがサラリーマンの足を止める。
おでんや熱燗で心を癒す。
紙面に最後の酒・幻の酒・寒九の酒の話題が出ていた。
最後の酒は、新潟県立吉川高校が造る「吉川乃若泉」
幻の酒は、新潟市亀田の石本酒造が造る「越乃寒梅」
寒九の酒は、五泉市の近藤酒造が造る「寒九の仕込み生原酒」
・最後の酒「吉川乃若泉」
 全国で唯一醸造科のある新潟県立高校吉川高校が2008年3月で閉校する。
 食品科学コースの9人が、手を真っ赤にして蒸したての米を冷やす最後の酒造りに
 挑戦した。
 1月18日の「添(そえ)」作業で始まり1月28日の「留(とめ)」で終わる。
 完成品のオリジナル銘柄「吉川乃若泉」は、一般販売せず今年11月の閉校式典後
 の会合に振舞われる。
 明治43年5月吉川農林校として開校、昭和32年4月醸造科(定員30名)を
 併設、平成15年11月醸造科廃止、平成20年3月学校閉校
・幻の酒「越乃寒梅」
 地元新潟市亀田郷地区の人に愛飲されたいた「越乃寒梅」が、ある日突然全国区の
 幻の酒に変身した。
 火付け役は、女性随筆家・評論家で酒研究家の佐々木久子さん。
 1960年代半ば雑誌「酒」で幻の酒と紹介したことに始まる。
 この記事に端を発し、一般雑誌や全国紙にも記事として紹介された。
 60年後半になると首都圏で人気に火が付き、越乃寒梅は幻の酒の代名詞となり、
 全国にその名を知らしめた。
 石本龍則社長は、人気はいまだ衰えず、造れば造るだけ売れるが増産はしない。
 量を増やせば品質が落ちると考える。
 酒造りを学校に例えれば「1クラス40人ほどなら、先生は子ども一人一人に
 目を配られる。でも、100人いたとしたらそうはいかない。酒造りでも同じことが
 いえるんですよ」と。
・寒九の酒「寒九の仕込み生原酒」
 新酒を仕込むための清水を求める恒例の「寒九の水くみ」が1月14日、五泉市
 菅名岳(909m)で行われた。
 「寒九の水くみ」は1年で最も水が澄むいわれる、寒入から9日目に行われる。
 今年で16回目、参加者は530人。
 ポリ容器(男性20リットル・女性10リットル)を背負い、雪の山道を1時間かけ
 菅名岳中腹まで登り「どっぱら清水」で寒九の水をくむ。
 運んだ約2万リットルの水は、やがて寒九の酒「寒九の仕込み生原酒」として
 店頭に並ぶ。
 参加者した人には、後日「寒九の仕込み生原酒」4合瓶1本がプレゼントされる。
酒造会社が100を越すといわれる清酒王国新潟。
今日燗するのはどの酒・・・
寒九の水くみ (写真を模写)