石の上にも3年2000本安打に懸ける男
厳しい勝負の世界の闘いが始まった。
日本のプロ野球も大リーグもオープン戦が始まった。
楽天の新人田中将大投手は、ソフトバンク戦に登板、
1回を3者凡退に抑える堂々のデビュー。
レッドソックスの新人松坂大輔投手は、ボストン・カレッジ戦に登板、
2回をヒット1本に抑え無失点と堂々のデビュー。
支配下登録選手数が決まっているプロ野球球団。
新人が加入すれば、支配下登録選手から姿を消す選手もいる。
そんな厳しい勝負の世界で、目前に迫った記録達成に執念を燃やす男がいる。
金(年俸4000万円減の2000万円)よりも2000本安打記録達成に夢を託す。
男の名は、今年プロ23年目を迎える日本ハムの大ベテラン田中幸雄内野手(40歳)だ。
「2000本がなければ辞めていたかも。契約してくれただけでうれしい」と。
挑戦する記録は、2000本安打。
2004年シーズン終了時の安打数が、1967本と2000本まであと33本と迫った。
それからが勝負の世界の厳しさが立ちはだかる。
新人やライバルたちにレギュラーの座を追われ、2005年と2006年は、苦しい
シーズンを過ごした。
2年間の記録は、
・2005年 98試合出場 194打数46安打 安打数計1967本
・2006年 58試合出場 86打数15安打 安打数計1982本
挑戦3年目の今シーズンは、プロ23年目、40歳の男の意地であと18本の安打に
選手生命を懸ける。
ライバル小笠原道大内野手が巨人に移籍し、一塁が空いた。
空いたレギュラーの座を目指し、激しい闘いが続く。
3年目の挑戦に挑む男に神は、昨シーズン以上の出場の機会を与え野球人生の花道を
有終の美で飾らせてくれるか。
挑戦する男の後姿に、勇気を与えられる。
このバットに夢を託す (写真を模写)