竹昔はタガ今は庭木の添え木
春3月戻り寒波の来襲。
新潟市も8日は、今冬一番の降雪があった。
庭の積雪を測ると8センチもあった。
庭の木々も雪をかぶっている。
庭から「重い重い助けて助けて」と木々の叫ぶ声が聞こえてくるようだ。
竹竿で庭木の雪をはらった。
叫び声といえば、日本各地の竹やぶからも竹が「助けて助けて」と叫んでいる。
竹の需要が減り竹林は荒れ放題。
昔は桶のタガに使われ需要も多かった。
新潟県造園建設業協会(大橋保男会長)では、この竹を庭木の添え木に使い、
竹林を再生しょうと「竹やぶ援助隊」を発足させた。
3月3・4日の両日20名の「竹やぶ援助隊」が佐渡に渡り地元の人と協力し、
佐渡市新穂瓜生屋の竹林で間伐作業に汗を流した。
統計によると、新潟県内の竹林1960ヘクタールのうち佐渡は1026ヘクタールと
半分以上を占める。
50年ほど前は、竹は桶を締めるタガとして北海道などに送っていた。
上越市高田で桶屋を営んでいた我が家も、秋には佐渡産の竹を買い桶のタガや冬囲いの
添え木として売っていた。
竹を割りタガを作っていた父。
子どものころリヤカーに冬囲い用の竹を積み、配達した母との思い出が。
懐かしい父母の姿が竹とともに甦る。
懐かしい思い出の桶も竹もタガもリヤカーも、今は町屋の片隅に展示され公開されている。
孫たちは、桶もタガもリヤカーも知らない。
造園建設業協会では、5年ほどで使いものにならなくなる中国産の竹に比べ、
風雪にさらされ耐えた佐渡の竹は丈夫で10数年は持つ。
「太さが12から16センチで、長さが5から6メートルの竹なら十分使える」と。
佐渡の竹を庭木の支柱に使えないかと検討を始めた。
「竹やぶ援助隊」の努力で荒れた竹やぶが再生され、竹が庭の垣根や冬囲い用の庭木の
添え木に利用されることが、竹に新しい息吹を与え竹を甦らせる。
竹のつぶやきが聞こえる。
「竹やぶでただ枯れて朽ち果てるのを待つより、庭木の添え木となり人に役立ち
燃えつきたい」と。
竹林の再生は、村にも生産者にも造園建設業者にも活気をみなぎらせる。
竹は、タガから庭木の添え木に大変身する。
この竹やぶを (写真を模写)