竹昔はタガ今は庭木の添え木

kanazu362007-03-09

春3月戻り寒波の来襲。
新潟市も8日は、今冬一番の降雪があった。
庭の積雪を測ると8センチもあった。
庭の木々も雪をかぶっている。
庭から「重い重い助けて助けて」と木々の叫ぶ声が聞こえてくるようだ。
竹竿で庭木の雪をはらった。
叫び声といえば、日本各地の竹やぶからも竹が「助けて助けて」と叫んでいる。
竹の需要が減り竹林は荒れ放題。
昔は桶のタガに使われ需要も多かった。
新潟県造園建設業協会(大橋保男会長)では、この竹を庭木の添え木に使い、
竹林を再生しょうと「竹やぶ援助隊」を発足させた。
3月3・4日の両日20名の「竹やぶ援助隊」が佐渡に渡り地元の人と協力し、
佐渡市新穂瓜生屋の竹林で間伐作業に汗を流した。
統計によると、新潟県内の竹林1960ヘクタールのうち佐渡は1026ヘクタールと
半分以上を占める。
50年ほど前は、竹は桶を締めるタガとして北海道などに送っていた。
上越市高田で桶屋を営んでいた我が家も、秋には佐渡産の竹を買い桶のタガや冬囲いの
添え木として売っていた。
竹を割りタガを作っていた父。
子どものころリヤカーに冬囲い用の竹を積み、配達した母との思い出が。
懐かしい父母の姿が竹とともに甦る。
懐かしい思い出の桶も竹もタガもリヤカーも、今は町屋の片隅に展示され公開されている。
孫たちは、桶もタガもリヤカーも知らない。
造園建設業協会では、5年ほどで使いものにならなくなる中国産の竹に比べ、
風雪にさらされ耐えた佐渡の竹は丈夫で10数年は持つ。
「太さが12から16センチで、長さが5から6メートルの竹なら十分使える」と。
佐渡の竹を庭木の支柱に使えないかと検討を始めた。
「竹やぶ援助隊」の努力で荒れた竹やぶが再生され、竹が庭の垣根や冬囲い用の庭木の
添え木に利用されることが、竹に新しい息吹を与え竹を甦らせる。
竹のつぶやきが聞こえる。
「竹やぶでただ枯れて朽ち果てるのを待つより、庭木の添え木となり人に役立ち
燃えつきたい」と。
竹林の再生は、村にも生産者にも造園建設業者にも活気をみなぎらせる。
竹は、タガから庭木の添え木に大変身する。
この竹やぶを (写真を模写)