梅雨入り前に排水機場とポンプ場を見学

kanazu362007-06-22

遅れていた新潟県も梅雨入りした。
気象庁は21日、新潟県を含む北陸地方と東北南部・北部で
梅雨入りし、沖縄は梅雨明けしたと見られる発表した。
新潟地方気象台によると、本県は昨年より6日、
平年より11日遅く、1951年の観測開始以来7番目の遅さであると。
平年より梅雨入りが遅れたことで新潟市内の百貨店では、日傘の売れ行きが
前年比8割増、半面雨傘の売り上げが苦戦気味と伝えている。
梅雨入り前の20日、新潟県地域振興局主催の「新潟西区排水機場等施設見学」に
参加した。
参加者は19名。
「西川排水機場」「小新ポンプ場」「新川河口排水機場」の3施設をバスで見学した。
・西川排水機場(北陸地方整備局管理)
 新潟市信濃川合流地点の右岸にに建設されている。
 西川は、旧分水町の信濃川大河津分水路から分かれて蒲原平野の西側を貫いて流れ、
 新潟市で再び信濃川に合流する。
 長さ44.5kmの1級河川である。
 西川下流域は、全般に地盤が低いうえ、昭和40年代からの急激な市街地化が進展し、
 大雨が降って河川などが氾濫した場合、自然に水がひきにくく、水があふれるとポンプで
 くみ上げるしかない。
 西川への自然排水はまったく不可能である。
 このため西川排水機場は、ポンプによって水をくみ上げ信濃川に強制排水を行う。
 昭和48年に信濃川との合流点に信濃川の逆流防止を目的として西川水門が
 設置された。
 現在の排水能力は、ポンプ6台で1秒間に65トン。
 施設は無人信濃川下流河川事務所で遠隔操作している。
・小新ポンプ場新潟市管理)
 新潟市小新地内の西川右岸に建設されている。
 西川下流域は、全般に地盤が低いため、大雨が降って河川などが氾濫した場合、自然に
 水が ひきにくく、水があふれるとポンプでくみ上げるしかない。
 実際、西川への自然排水はまったく不可能で、すべてポンプによって強制排水を行い、
 住民を浸水被害から守っている。
 現在の排水能力は、ポンプ5台で1秒間に25トン。
 施設は無人新潟市中部下水処理場敷地内にある事務所で遠隔操作している。
・新川河口排水機場(新潟県管理・西蒲原土地改良区へ委託)
 新川河口の左岸に建設されている。
 昭和45年に排水機場が完成、昭和47年に自然排水樋門が完成。
 川は、旧分水町から鎧潟排水機場までが大通川、鎧潟排水機場から日本海河口までが
 新川と呼ぶ。
 現在の排水能力は、ポンプ6台で1秒間に24トンで東洋一といわれる。
 施設は、平日が3人から4人、休日は2人が管理する。
新潟市近郷は、低地で海抜が0メートル以下のとこが多く、昔から浸水との戦いで
あったことを知った。
江戸時代に先人たちが、たまった水を海へ直接放水する新川を切り開き、明治以降は
排水機で水をかき出す(くみ上げる)ことで浸水被害を防いできた。
新川の掘削と排水機場やポンプ場の力が、湿地地帯を乾田に変え日本有数の
穀倉地帯にした。
新川と西川が交差する新潟市槇尾地内。
日本では珍しいといられる、川(新川)の上に川(西川)が流れる場所も見学した。
梅雨入り (写真を模写)