日本の手拭い今昔展を見る

kanazu362007-08-29

故郷高田に染物店を継いだ幼なじみの友がいる。
祭りの手拭や商店開店等の手拭を染める。
新潟県民会館で「日本の手拭い今昔展」が開催されており、
8月27日見てきた。
会場に入ると、手拭いのあれこれが書かれている。
・日本の手拭いは、世界で一番重宝な布の一つ
・生地は木綿地や麻地、高級なものは絹地
・昔は誰でも持っており利用法は、汗拭き・手拭き・体拭きなど
・鉢巻・被(かぶ)り物・怪我のときの包帯代わり・下駄の鼻緒代わり・
 赤子のおむつ・魚採りの網代わり・布巾代わり
 等など。
しかし手拭いは、タオルの出現で「拭く」という座をタオルに奪われ、今は利用する
人も少なくなった。
手拭は、江戸時代に広がり各地で染められた。
その地域の特色や依頼主の希望で色柄などが多彩に染められている。
会場には、各地で染められた明治・大正・昭和・平成時代の手拭い約250点が
展示されている。
商店用・企業用・観光地用・宴会用等など。
正面に、手拭いの基本である「豆絞り」で作られた手拭いが飾られている。
「冨岳三十六景」の物が2枚、「東海道五十三次」の物が6枚。
大河ドラマ風林火山にちなんでか「米沢上杉まつり」の手拭いもあった。
手拭いには、「川中島の戦い」の両武将謙信と信玄が描かれたいる。
新潟まつりの手拭いもある。
珍しい手拭いを見つけた。 
新潟県東蒲原郡上川村広谷 御神楽温泉 ブナの宿小合瀬(こあせ) 
の「上川方言」を染め抜いた手拭い。
新潟県内在住のデザイナー3人が描いた手拭いもある。
「手拭い豆知識」と書かれた面白いパンプレッとが、置かれている。
・手拭の使い方番付には、
 東方 横綱 てふき 大関 おひろめ 関脇 ほおかぶり 小結 てれかくし
 西方 横綱 あせふき 大関 おあいそ 関脇 姉さんかぶり 小結 襦袢(じゅばん)
 等など。
・手拭い尽くし(かぶり方いろいろ)
 ほおかぶり、吹流し、若衆、姉さん、田舎女、子守、横無双、ねじり
 等など。
かぶり方も、いろいろあるのには驚いた。
映画やテレビで観る、醤油色手した拭出いを腰に挟み汗を拭き拭き、
街を歩く姿が懐かしい。
昔は、銭湯もタオルではなく手拭いだった。
タオルで育った今の子たち。
「タオルが拭く道具」で、「手拭いは祭りに使う鉢巻」としか思わない時代に・・・

手拭いのかぶり方いろいろ (イラストを模写)