日本語たんけん!おもしろ漢字ワールドに参加

kanazu362007-09-17

9月15日、燕市吉田産業会館で漢字や日本語の成り立ち
を楽しく解説する「日本語たんけん!おもしろ漢字ワールド」
セミナーが開催されたのでに参加した。
講師は、日本漢字教育振興協会理事長土屋秀宇さん。
会場は、小学生から大人までの200人で満員。
講師が参加者に、小学生1年生・2年生・・・と学年別に手を上げさせた。
最後に「昔の小学生の方」の声に会場は笑いの渦。
声を出して読むことで脳は喜びます。
人間は、生まれたときから学び続けなければならない動物です。
人は火を使うことができますが、他の動物はできません。
さあ、皆で大きな声を出して問題を読み、脳を喜ばせましょう。
・当用漢字
 敗戦後、日本は漢字を廃止して、これからは、「ひらばな」か「カタカナ」か「ローマ字」
 にするかで議論が紛糾した。
 日本古来の漢字の全廃に反対する意見が出て、将来は廃止するが当分の間漢字を
 用いることが決まった。
 当分の間漢字を用いるということで、1,850字の「当用漢字」が決められた。
・代用漢字
 使用できる漢字が、1,850字と決められた。
 これにより昔からあったすばらしい漢字が使えなくなった。
 昔の漢字を今の当用漢字で代用したのが「代用漢字」。
 例示 ・ばん金のばんは、昔は「鈑」、当用漢字にないので板で代用して板金
     ・よう岩のようは、昔は「熔」、当用漢字にないので溶で代用して溶岩
・考えるときは漢字が頭の中をかけめぐる
 「ひらがな」は、漢字より易しいと思い込んでいませんか?
 例示 くるまでごふん(耳で聞くことば)
 ・車で5分   ・来るまで5分
 耳で聞くことばだけだと、本人の言った意味と違うことばになることもある。
 漢字は、「目で見ることば」「意味を表すことば」。
 くるまを「車」か「来る」の漢字で書くと誰にでも意味が分かる。
・一つの字に同じ字が三つあるときは「多い・たくさん」の意味に
 木が三つで「森」 木がたくさんあるところ
・「とり」をあらわす漢字は二つある
 象形文字の鳥の絵を示しながら「鳥」と「隹」の二種類のあることを説明。
 口+鳥で 「鳴」(口から声を出すから) 
 隹+隹+隹+木で 「集」(木の上にたくさん隹が止まっている様子から) 
 隹+辵で 「進」 辵(しんにょう)は、道と足を表す、鳥は前にしか飛べ
 ないことから「進」に  
 隹+羽+日で 「曜」(とりの羽が日に輝く様子から)
・「目」の上に「手」をかざしてよく見ということから
 目+手で 「看」
 だから「看護婦」「看板」はこの字を使う
 患者をよく見る 絵をよく見るから
・災
 「災」は、水(洪水)と火(火事)が組み合わさった文字
等など。
絵や図形を用いながら象形文字を黒板に書き、漢字の成り立ちを分かりやすく説明。
子どもも大人も、苦手な漢字の世界からおもしろい漢字の世界へ、知らず知らずの
内に引き込まれていく。
最後は、李白漢詩「静夜思」(せいしや)を全員で朗読。
「美しい心は 美しい言葉から 生まれる」
と黒板に書かれた字が心に残る。
あっという間の2時間だった。

鳥と隹の字は (写真を模写)