騒動の対応で相撲協会とボクシングコミッションに明暗が

kanazu362007-10-19

日本相撲協会日本ボクシングコミッション
騒動に対する対応の早さが明暗を分ける。
日本相撲協会は、横綱朝青龍の夏巡業不参加問題と
序の口時太山の急死問題で対応が後手後手に回った。
日本ボクシングコミッションは、11日の世界ボクシング評議会(WBC)フライ級
タイトルマッチで反則行為を繰り返した亀田大毅選手(18歳・協栄ジム)に対し
12日、15日に倫理委員会を開くことを決め、異例の早さで対応し処分を決定した。
処分の対応の早さが日本相撲協会日本ボクシングコミッションに明暗が。
日本相撲協会(暗)
 ・横綱朝青龍騒動
  横綱朝青龍は怪我を理由に夏巡業の不参加きめたが、無断でモンゴルに帰国
  して7月25日サッカーをしていたことが日本のテレビで放映され発覚したこと
  から横綱朝青龍騒動が生じた。
  北の湖理事長は、これまでの横綱朝青龍の暴走を「部屋の問題。部屋の師匠が
  解決すればいい」と人ごとのように言い続けてきた。
  遅きに失したが漸く相撲協会が動いた。
  8月1日の理事会で処分を決めた。
  ・9月の秋場所と11月の九州場所の2場所出場停止処分
  ・減俸30%4か月
  ・九州場所千秋楽まで謹慎処分
 ・序の口時太山の急死問題
  時津風部屋の序の口時太山が6月26日稽古中に急死した。
  急死問題は、解剖の鑑定結果から「傷害致死事件」へと発展する可能性が。
  相撲協会北の湖理事長は「警察の捜査を見守る。捜査の邪魔になるから」と
  協会として積極的な動きを見せなかった。
  9月28日監督官庁文部科学省の渡海大臣と松浪副大臣から呼び出しを受け
  「厳重注意」の指導を受けた。
  10月5日日本相撲協会は緊急理事会を開き、暴行を認めた時津風親方(元小結
  双津竜)を「協会の信用を失墜させた」と解雇処分(永久追放)を満場一致で決めた。
  警察の事件立証はこれからである。
日本ボクシングコミッション(明)
 11日の世界ボクシング評議会(WBC)フライ級タイトルマッチで反則行為を
 繰り返した亀田大毅選手に対し、日本ボクシングコミッションは12日、15日に
 倫理委員会を開くことを決め、処分を検討するという異例の早さの対応を決めた。
 15日に発表された処分は「ボクシング界を冒とくするような試合だった」と、
 ・亀田大毅選手に対し試合への出場停止を意味する1年間のライセンス停止処分
 ・父親の史郎トレーナには、無期限のセコンドライセンス停止処分
 ・セコンドについていた兄の亀田興毅選手(前世界王者)には、厳重警告処分
騒動の対応で揺れ動いた相撲協会とボクシングコミッションに明暗が。
横綱朝青龍騒動や亀田大毅選手騒動の影には、「勝負の世界、強ければなにをしても
まかり通るというおごりの気持ちがどこかに・・・」
相撲ライターの京須利敏さんは「大相撲土俵のうちそと」の中で、「チヤホヤする
後援者や芸能人はいても、精神的に支えとなる“心の師”がいなければ悲劇だ」と。
横綱大鵬と69連勝した横綱双葉山の有名な「木鶏(もっけい)」の話を紹介している。
横綱大鵬は、「私の周りに財界や政界、学者など社会の第一戦で活躍された方々に
応援していただき、叱咤(しった)激励をされた。
若い私にはうるさいな、と思った時期もあったが、苦言などがやがて私の血となり、
肉となって、社会常識も身に付き、精神的にも強くなれた」と。
「木鶏」とは、中国の故事で「木で作った鶏のように、いかなる敵にも無心の境地に達した
闘鶏のこと」。
横綱双葉山は「木鶏という中国の故事を通して力士としての心構えをおしえてくれた
後援者が、私にはいた」と。
危機管理は組織には必要だ。
10月16日のNHKテレビ「中越沖地震から3カ月」の中で、3年前の中越地震の教訓を
生かし危機管理に徹し、無駄になるかも知れない設備投資をして中越沖地震の被害を
最小限に抑えた、原信ナルスホールディングスと米谷製作所を紹介していた。
転ばぬ先の杖。
すばやい対応が組織の勝ち負けを決める。

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