タンチョウツル・コウノトリ・トキ

kanazu362008-01-09

新潟日報の日報抄に今年の干支のネズミの
面白い話が出ていた。
ネズミは不思議な動物だ。
米俵をかじったり壁に穴を開けたりと昔から
日本人を悩ませてきたのに、古事記に出てくるネズミは窮地の大国主命を助ける神の
使いのようだ。・・・
ネズミといえば「ネズミの嫁入り」の昔話を思い出す。
ネズミ夫婦が娘ネズミのために世界一の婿探しをする話。
お日様・雲・風・壁と訪ね歩き最後にネズミの力を知りネズミと結婚する。
テレビからは釧路湿原の上空を新春の朝日を受けタンチョウツルが舞う映像が流れる。
正月に絶滅危惧種指定されているタンチョウツル・コウノトリ・トキが生息地の人々の
保護活動でその数を増やしている様子を知った。
・タンチョウツル
 江戸時代までは本州でも見られたタンチョウツル、明治時代以降、乱獲や生息環境の
 消滅などにより一時は絶滅したとされた。
 ところが、大正末期に釧路湿原で発見され、その後地元農家による冬季の給餌活動など
 地道な保護活動により現在では約1000羽まで回復してきた。
 阿寒町とタンチョウの歴史から(抜粋)
 ・大正13年(1924)釧路地方(鶴居村)で10数羽の生息を確認
 ・昭和25年(1950)阿寒町で人口給餌成功(山崎定次郎)
  昭和25年1月の吹雪の朝、上阿寒地区在住(故)山崎定次郎氏が、自分の畑で
  一羽の大きな白い鳥がトウモロコシのニオのところに寄ってきてエサをさがして
  いるのを見つけました。
  あまりに綺麗な鳥に、しばらく呆然と見とれていたといいます。
  そう、それこそがタンチョウだったのです。
  当時、食料不足で自分達ですら食料に困っている中、定次郎氏は自分達の主食
  でもあるトウモロコシを畑一面にまきました。
  タンチョウはとても警戒心の強い鳥であるため、なかなか近づこうとはしません
  でしたが、毎朝同じ時間にトウモロコシをまき続け給餌に成功したのです。
 ・昭和27年(1952)初の一斉調査で33羽を確認
 ・昭和62年(1987)釧路湿原国立公園
 ・平成8年(1996)タンチョウ愛護発祥の地石碑設立・阿寒国際鶴センター開館
コウノトリ
 国の特別天然記念物に指定されているコウノトリは、両翼を広げると2mにもなる大形・
 白色の鳥で、絶滅が危惧されている世界的にも希少な鳥。
 日本では、昭和46年に豊岡盆地で国内最後の野生コウノトリが姿を消した。
 国の特別天然記念物であり、兵庫県の県鳥でもあるコウノトリの日本最後の生息地と
 なった但馬地域・豊岡市において、昭和40年に人工飼育を開始するなど、豊岡市
 はじめ地域住民の皆様の協力を得ながら、長年にわたりコウノトリの保護・増殖に
 努めてきた。
 この間、野生コウノトリの激減や、飼育下のコウノトリの死亡、産卵から孵化の
 難しさなど、苦難の時代がありましたが、平成元年に繁殖に成功して以来、毎年、
 増殖に成功し100羽を超えるコウノトリを飼育するまでになった。
 平成17年9月、コウノトリの試験放鳥が始まった。
 コウノトリが悠々と大空を舞う日が目前に。
・トキ
 トキ保護の歴史は
 ・昭和6年(1931)佐渡金沢村で2羽を確認
 ・昭和9年(1934)トキ天然記念物に指定
 ・昭和27年(1952)トキ特別天然記念物に指定
 ・昭和34年(1959)佐渡新穂村両津市でトキの給餌開始
 ・昭和35年(1960)国際保護鳥に選定
 ・昭和56年(1981)1月野生トキ5羽一斉捕獲
 ・平成11年(1999)1月30日中国からペアー到着・5月21日ヒナ誕生
 ・平成15年(2003)10月10日日本産最後のトキ「キン」死亡
 2008年秋に予定されている試験放鳥へ向け、ステーションの順化ケージで17羽が
 訓練している。
 秋にトキが大空を舞う姿が見れるか。
 現在佐渡トキ保護センターで飼育中のトキは91羽。
絶滅危惧種に指定されたタンチョウツルやコウノトリやトキ。
タンチョウツルが北海道の釧路湿原で、コウノトリ兵庫県豊岡盆地で、トキが佐渡市
新穂で給餌され大空に羽ばたく日を待つ

大空を見つめる(イラストを模写)