雪国の冬の風物詩と伝統行事

kanazu362008-01-14

明日はもう小正月
「まゆ玉作り」や白玉の滝での「寒行」と
雪国の冬の風物詩や伝統行事の話題が紙面を飾る。
記事に誘われ1月11日「まゆ玉作り」「わら細工作り」
「寒行の地」など4か所を訪れた。
・まゆ玉作り(旧月潟村)
 小正月を彩る「まゆ玉作り」が、月潟の工房「多屋」で最盛期を迎えている。
 工房入り口に「“まゆ玉の里”赤飯・もち製造多屋」と書かれた看板がある。
 本業はもち製造でもちやモナカの皮を作る。
 小正月を彩る縁起物の「まゆ玉作り」は、新米の採れる秋から小正月の15日ころまで。
 経営者の堀波夫(77)さんが、薄くのばしたもちを宝船や鯛やおかめといった40種類を
 超える型に入れ焼き二つを合わせて下地を作る。
 三人のベテラン主婦が、下地の宝船や鯛やおかめなどに赤や黄や青などの食紅で
 色を付ける。
 色がにじまないように一色塗るたびにストーブ上に掛けられた金網かごに入れて乾かす。
 最後は、「五穀豊穣」「商売繁盛」の短冊や宝船や鯛やおかめなどの縁起物をミズキの
 枝に下げるとまゆ玉は完成。
 最近雑誌に紹介されたことで全国から注文が寄せられる。
・わら細工作り(旧新津市金津)
 「田の草民芸会」の会員は、新津観光物産館で毎週日曜日わら細工作りの実演を行なう。
 平日で実演を見れなかったったが、展示コーナーに「新津の藁(わら)細工」が紹介
 されている。
 昔は、農家は雪期に屋内で縄作り・俵あみ・むしろ作り・みの作りなどを行なっていた。
 そのなごりから新津の婦人グループが、減反のため青刈りした藁と秋葉湖周辺にある
 “すげ”を利用して作ったものです。
 作品は、干支のネズミ・ヘビ・イノシシ・ミノ・カメ・ワラジ・ウマなどなど。
 懐かしい「付木(つげき)」が壁にぶら下がっている。
 付木とは、火を他の物に移すときに用いる木片で、ヒノキ・マツ・スギなどの柾目の薄片の
 一端または両端に硫黄を塗ったもの。
 付木はイオウギなどと呼ばれ「祝う」に通ずることから、魔除け・贈り物の返礼・引越しの
 挨拶などに贈る風習があった。
 大正時代になるとマッチの普及ですたれたが昭和20年代までは使われていた。
・茶の間が絵馬の展示場(五泉市駅前)
 五泉市駅前のリサイクルショップの2階茶の間が縁起物の展示場になっている。
 絵馬を展示するのは青木紘三(66)さん。
 絵馬の大半は、兄さんから譲り受けた物。
 茶の間には約300点の色とりどりの絵馬が並ぶ。
 正月の今が絵馬収集のチャンスと12日からの連休に県外の神社を回る。
 他にも宝物をたくさん収集しており、3月は「お雛様」、5月は「端午の節句の人形」、
 7月は「七夕様」が茶の間飾る。
 秋は旧村松町の通りに「のぼり旗」を掲げる。
・白玉の滝の寒行(旧新津市金津)
 新津市金津に白玉の滝がある。
 落差15mの白玉の滝「雄滝」で10日、滝に打たれて心身を鍛える寒行が行なわれた。
 寒行に臨んだのは、阿賀野市の自己啓発グループと一般の体験希望者など13人。
 寒行の翌日白玉の滝を訪れた。
 道路から約900m入ると雌滝に着く。
 駐車場がありそこららから約100m山を登ると雄滝に着く。
 道の端や山肌には昨日降った雪がまだ残っていた。
・「アマメハギ」と「季節市」
 ・アマメハギ
  村上市大栗田では、集落に伝わる伝統行事「アマメハギ」が5日行なわれた。
  アマメとは、冬の間、仕事をせず暖を取ってばかりいると皮膚にできる赤い斑点のこと。
 ・節季市
  十日町市では、新年の風物詩「節季市」が10日・15日・20日・25日の4回
  開かれる。
  市で売られる縁起物の「ちんころ作り」が始まった。
  ちんころとは、十日町の方言で子犬の意味。
  今では犬のはかに猫・ウサギ・なども作られるが、今年は干支のネズミが仲間入り。
雪国新潟には人々を楽しませる冬の風物詩や伝統行事がまだ沢山ある。

まゆ玉作り (写真を模写)