動く市政教室「みなとまちの歴史と発展」

kanazu362008-02-12

2月6日、新潟市主催の「みなとまちの歴史と発展」に
参加した。
参加者は25人。
新潟歴史博物館でみなとまち新潟の発展を支えた建物、
北前船で栄え北前船の模型和船が奉納されている金比羅神社新潟県議会旧議事堂
などを見学した。
・新潟歴史博物館敷地内の建物
 新潟歴史博物館の敷地内には、みなとまち新潟の発展を支えた建物などが保存
 されている。
 ・旧新潟税関庁舎
  1858年日米修好通商条約により新潟は開港五港(函館・新潟・横浜・神戸・長崎)に
  指定され、1868年11月外国船に開港、貿易が開始された。
  1869年(明治2)10月新潟運上所(関税業務を行なう役所)として建築された。
  その後、税関と名を改め、1966年(昭和41)まで約1世紀の間、その役目を務めた。
  開港当時の税関庁舎として存在する、唯一の建築物。
  1969年(昭和44)建物が国の重要文化財に指定・敷地が史跡に指定。
 ・石庫
  初代の石庫は、1869年(明治2)10月新潟運上所と土蔵とともに建築された。
  輸入品を一時保管する「保税倉庫」で切妻造りの平屋で、外壁は耐火のため福島県
  野沢石を積んで囲った。
  現在の石蔵は1982年(昭和57)10月に復元工事で竣工した2代目。
 ・荷揚げ場
  当時の信濃川は、浅く船は沖に止め荷物は小型の船に積み替え税関前への荷揚げ場
  まで運んでいた。
  荷揚げ場には石段が設けられていた。
 ・博物館本館
  博物館本館の外観は、1911年(明治44)建築の2代目新潟市庁舎のデザインを
  取り入れた。
  正面は古典主義様式の建物。
  初代は、1908年(明治41)9月4日の大火で焼失、2代目は1911(明治44)
  4月2日に竣工、1933年(昭和8)6月12日の火災で焼失。
 ・堀
  新潟の町は、西堀・東堀が流れ柳都といわれた。
  博物館本館前面には、かつての西堀をイメージした幅7.2mの4間堀を設け、石庫
  横には早川堀が復元され、荷揚げ場の前には信濃川旧川道が復元されている。
 ・旧第四銀行住吉町支店
  第四銀行住吉町支店1927年(昭和2)に、当時新潟経済の中心地であった住吉町
  に建築され2002年(平成14)3月まで営業していた。
  鉄筋コンクリート造二階建てで、当時の銀行建築に多く見られる古典主義様式の建物。
金比羅(ことひら)神社奉納模型和船
 新潟の下町こんぴら通に「金比羅神社」が鎮座する。
 赤い鳥居をくぐると本殿右側に収蔵庫がある。
 中には国の重要民俗文化財指定の「金比羅神社奉納模型和船」が、28隻収納
 されている。
 一番古い和船は1852年(嘉永5)子年11月に奉納された「住吉丸」。
 最も新しいのは1891年(明治24稔)10月10日の現祥丸。
 北前船は、江戸時代から明治年代まで、いわゆる西廻航路よって北陸―関西―北海道を
 往復運行した和船である。
 北陸奥羽の米を大阪に廻送し、逆に上方の酒・塩・砂糖・雑貨類や北陸の筵(むしろ)・
 縄などを蝦夷地に供給し、帰路は北海道の海産物・メ粕類を仕入れて上方に運んで
 売さばいていた船である。
 秋田港を出た180隻の船は、日本海の荒波で難破し新潟湊に入港したのは2隻だけの
 時もあったと。
 境内には、「夫婦(めおと)石」が奉祀されていたが、昨年「夫石」が盗まれた。
新潟県議会旧議事堂
 新潟市一番通町に国の重要文化財指定の「新潟県議会旧議事堂」が建つ。
 着工からわずか10カ月という短期間で1883年(明治16)3月27日竣工した。
 議場には、尾崎行雄(咢堂)がロンドンから取り寄せた大時計が掲げられ今も時を
 刻んでいる。
 資料室に珍しい瓦が展示されている。
 屋根の大改修の時に発見された落書きのある瓦である。
 「文明開花」と落書きされ「化」が「花」と書かれている。
 誤字か故意かは不明。
 館長は、誤字ではなく日本の文化が花の開くように益々発展するよう願い「化」を「花」に
 書き換えたと解釈したいと。
白山神社大船絵馬(レプリカは新潟歴史博物館常設館に展示)
 白山神社拝殿に新潟県文化財指定の大船絵馬が掛けられている。
 奉納したのは、天王の大地主市島家の分家にあたる水原の市島家の3代目
 市島次郎吉正光。
 絵馬は、1852年(嘉永5)ころ描かれたもので、御城米(幕領の年貢米)を新潟湊から
 積み出す光景と日が輝く江戸港での米の積み下ろしと大阪港での米の積み下ろしの様子
 が描かれている。
白山神社境内に咲く紅梅の花に見送られ動く市政教室「みなとまちの歴史と発展」は
終了した。

建物を見学 (イラストを模写)