萬代橋の災難と桜の大敵てんぐす病

kanazu362008-04-17

新潟市の春は、信濃川と桜と萬代橋が映える。
新潟のシンボル“萬代橋災難欄干にひび”や
“桜の枯死招く「てんぐ巣病」”の記事が新聞に。
4月13日は萬代橋を15日は村松公園を訪れ見て来た。
萬代橋災難欄干にひび
 国指定重要文化財萬代橋は新潟のシンボル。
 橋の袂には、美川憲一が歌う「新潟ブルース」な歌碑がある。 
 萬代橋の欄干にひび割れが見つかり、橋を管理する国土交通省新潟国土事務所が
 4月10日応急処置を行った。
 傷が見つかったのは、信濃川河口側の欄干で、右岸沿いを走る市道と立体交差した辺り。
 素材の御影石に長さ30センチほどのひびが入り、その一部が欠け落ちている。
 欠けた部分はモルタルで補修され、ひび割れ部分には接着剤が流し込まれていた。
 応急処置を行った部分の御影石は色が変わっており一目で分かる。
 掲示板には、
 ・国指定重要文化財 ・橋長306.9m ・幅員22.0m 
 ・型式鉄筋コンクリート造、6連アーチ橋 ・竣工昭和4年8月
 萬代橋交番脇の欄干にもひび割れがあるのを見つけデジカメで撮った。
・桜の大敵てんぐす病と根頭がんしゅ病
 ・てんぐす病
  てんぐす病は、主にソメイヨシノの枝部分に感染して発症。
  枝の一部があたかも天狗が巣を作ったように、枝の一部がこぶ状にふくらんで
  大きくなり、小枝がほうき状に伸びる病気のこと。
  健全な枝は開花するが、てんぐす病の枝は小枝が生じて青く、花を付けない。
  放置すると樹木を枯らすばかりか、細菌が風に乗ってほかの樹木に感染する恐れが
  あるため、患部を切断して殺菌消毒する必要がある。
  五泉市樹木医を営む日本樹木医新潟県支部佐藤賢一(57)さんは、3月に
  五泉市村松公園燕市の大河津分水桜並木で感染を確認している。
  4月10日村松公園で撮影されたてんぐす病に感染したソメイヨシノの写真が、
  新聞に掲載されている。
  公園管理人に場所を聞いた。
  桜を見に来る人が多いが「てんぐす病の木を見に来る人は初めてだ」と。
  てんぐす病に侵されている桜の木は忠霊塔左側にあった。
  木の中間部分に花を付けず葉の出た無数の細い枝が広がって生えている。
  一目でてんぐす病とわかる。
 ・根頭がんしゅ病
  根頭がんしゅ病は、根に発生し最初は根の一部に小さなこぶが生じ、根の肥大成長と
  ともに膨大してこぶ状のがんしゅに発達する。
  特に桜だけに限った病気ではなく、多くの広葉樹に寄生する多犯性の土壌生息細菌。
  罹病した患部が肥大することで急速に枯れることはないが、樹勢が著しく衰退する。
樹木医佐藤賢一氏(1951年生まれ・五泉市
 樹木医佐藤賢一さんは、4月から新潟日報に「樹木医だより」を連載している。
 1回目は「夢の実現”仕事を通じ出会い楽しく”」
 樹木医とは、樹の医者のこと。
 樹木医制度は、1991年、林野庁国庫補助事業で「ふるさとの樹保全対策事業」と
 して発足した。
 樹木医制度の目的は、「貴重な巨樹・巨木等の樹勢回復や保全を図るための人材育成と
 技術の開発、普及を図り、ふるさとや自然を愛する機運を高め緑化推進を資すること」。
 連載は始まったばかり。
 樹木医の佐藤さんは、どんな樹との出会いがありどんな治療で樹を救ったのだろうか。
老朽化が進む萬代橋、てんぐす病や根頭がんしゅ病の大敵に侵される桜。
橋を守り樹を守る人たちの闘いが始まった。

守り人 (イラストを模写)