木造船と南極観測船「しらせ」

kanazu362008-04-19

昨年9月新潟市のみなとぴあで「船と船大工展」が
開催された。
蒲原平野では、有史以前から、船が盛んに利用されていた。
11月11日、シンポジウムで新潟の船大工中川仲一(71)
さんが、木造船の魅力について」語っている。
4月12日の新聞に「現役の川船大工」として活躍する中川仲一の姿が紹介されていた。
15日新潟市秋葉区荻島の中川造船鉄工所を訪ね話を聞いた。
・現役の川船大工
 新潟は昔から信濃川阿賀野川・小阿賀野川に囲まれ川船交通が盛んで多くの川船が
 造られた。
 新潟の山二ッで生まれ、19歳で父の築いた造船所で船大工のスタートを切った。
 時代の流れ昭和33年ころから船は、木造船から鉄製の船へと移った。
 私も昭和30年から35年ころまで船大工として木造船を造っていた。
 1985年を最後に新造船の依頼が途絶え今はこうして鉄製の船船を修理している。
 しかし、5年ほど前に「船大工について」講演したのをきっかけに「もう一度木造船を
 造ってみたい」との思いが募り製造を再開した。
 これまでに、水田の稲の運搬用に使われていた「板合わせ」など9隻の木造船を造った。
 今10隻目の船を製作中です。
 10隻目は、4月12日の「小阿賀未来の会」主催の小阿賀野川舟下り行事でお披露目
 する予定でしたが間に合いませんでした。
 舟下りには前に造った2隻の木造船を使いました。
 その船はそこに留めてあります。
 間もなく10隻目の船も完成します。
 現場を見せてもらった。
 昨年8月ころから造り始め、8割がた完成で5月末には進水できる予定。
 全長9m・幅1.5m・船底までの深さ0.6mで30人くらいが乗れる。
 材料は県産の杉で、6枚の板を組み合わせる。
 「湾曲部ののつなぎ目をぴったりと合わせるのが一番難しい。湾曲部のつなぎ目は
 従来と違う工法を採用しています」と。
 新潟県内の川では砂利の採取が禁止されています。
 ただし、信濃川本流は、与板から新潟のふるさと村までは、規定量以上の砂が堆積すれば
 採取できます。
 私の会社も砂の採取権があります。
 会社の入り口に「砂利採取標識」の看板が建てられていた。
南極観測船「しらせ」
 ・引退
  4月12日、南極観測船「しらせ」(11600トン)が最後のニンムヲ終え約5カ月ぶりに
  東京・晴海埠頭に帰港した。
  25年にわたり日本の南極観測を支えたしらせは今年8月に引退する。
 ・進水
  4月16日、4代目の南極観測船、新「しらせ」(全長138m・幅28m・
  約12500トン)の進水式が、京都府舞鶴市の造船所で行われた。
  今後内装工事が行われ2009年5月に完成する。
  初航海は2009年11月の予定。
川と海。
阿賀野川を木造船が舟下り。
大海原を新「しらせ」が南極観測で南極へ向け航行する。

これが10隻目の木造船 (写真を模写)