天神山山麓を歩く

kanazu362008-06-23

歩く(ウオーキング)がブームである。
緑豊かな森林の中を散策すると、心身がリフレッシュし、
気持ちが安らぐ森林浴は、適度な運動を伴い健康増進に
つながる。
今年秋には、岩室温泉で温泉とトライアスロンを組み合わせた「スパトライアスロン大会」が
開催される。
スパトライアスロンは健康増進を目的に、ウオーキングやジョギングに足湯や温泉を
取り入れた新スポーツ。
岩室路観光協会では、天地人ブームに沸く天神山城跡の脇をコースに予定している。
新潟県では、生活習慣病予防対策の一つとして、県民に広くウオーキングを奨励するため
「健康ウオーキングロードマップ」を作成しウオーキングに適した県内の27コースの
紹介した。
マップは希望者に配布する。
6月16日、紹介外の天神山山麓「中部北陸自然歩道」の林道岩室・金池線を歩いた。
・岩室神社
 松岳山城址岩室神社登山口に岩室神社がある。
 参道左側に水飲み場があり、龍の口から清水が流れ落ちている。
 「冬妻清水」か書かれこの水は飲めませんと。
・冬妻(ひよつま)ほたる飛翔地
 岩室払川沿いの林道を上流に進むと砂防ダム堰堤が見える。
 砂防ダム堰堤脇に「ふるさと環境価値づくり百選・ホタルの保護による環境美化」の
 標柱が立つ。
 ここから岩室払川上流約300mがほたる飛翔地。
・冬妻紅さんしだれ
 ほたる飛翔地の一画にベンチが設けられ広場となっている。
 広場にはしだれ桜の木が数本ある。
 標柱には「妻冬紅さんしだれ」と書かれている。
 林道の側道はサクラの木が植林され桜並木だ。
・冬妻清水 
 地区の古老の話では、岩室払川の冬妻ほたる飛翔地付近に「冬妻清水」があった。
 岩室払川の砂防ダム工事により今は清水の場所が分からなくなってしまった。
 岩室地区公民館では昨年9月29日ふるさと講座で「岩室の名水めぐり」を実施し、
 冬妻清水や聖人清水などを訪ねている。
 「冬妻清水」の場所は、地元の人の案内がなければ見つけるのは困難だ。  
・瓢箪(ひようたん)池のモリアオガエル
 天神山中腹の瓢箪池からかえるの鳴き声が聞こえる。
 池に立ち寄った。
 池の左右のモミジの木に、にぎりこぶしほどの白いかたまりの天然記念物のモリアオ
 ガエルの 卵がぶら下がっているのを見つけた。
 右の木に5個、左の木に3個も。
 1個が池の淵に落ちていた。
 卵はテレビで見たことがあるが、木にぶら下がっている本物の卵を見るのは初めてだ。
・石瀬神社
 多宝山や天神山城址に登る登山コースの一つに石瀬神社コースがある。
 コースの始点が石瀬神社。
 登山道脇に「石瀬神社」と書かれた石碑がある。
 鳥居をくぐると赤い橋が小川にかかっている。
 石段を登ると杉木立の中に本殿である。
・石瀬代官所
 資料によれば、岩室村石瀬は、鎌倉時代からその名が見え、戦国時代には小国氏が
 所領し、その屋敷跡に長岡藩の代官陣屋が置かれたという由緒ある集落である。
 文化12年(1815)までが幕府領で代官所があり、それ以後は与板藩の領地になった。
 道路脇に「石瀬代官所跡」の木柱が立つだけで木立の背後は今は畑になっている。
・アギシコギクザクラ
 丸小山公園の一角に石川県の天然記念物に指定されている「アギシコギクザクラ」が
 植えられている。
 桜の脇の由来の書いた看板がある。
 この桜は石川県鳳至郡門前町にある浄土真宗大谷派の寺院本誓寺境内に植えられ、
 石川県の天然記念物に指定されている。
 花弁が130枚前後あるヤマザクラで、つぼみから花の盛り、花散る頃へと紅から桃色、
 淡雪色へと七変化を見せ、4月中旬より5月中旬まで花を楽しむことができる。
 本誓寺は篠原嘉左エ門を棟梁する間瀬の大工集団が12年をかけて寛政4年(1792)
 に完成させた。
 間瀬大工は山に咲いていた珍しい桜の木を境内に植えた去った。
 岩室村では、本誓寺を訪ね間瀬大工出稼ぎの記念木として「アギシコギクザクラ」の
 若木を譲り受け、平成13年10月にここに移植したものである。
里は「天地人」ブームで沸くが、天神山山麓の林道は人影もなく車も通らない寂しい
とこれである。 
しかし山麓は、サクラやほたるや清水やモリアオガエルなど自然が豊富だ。
緑豊かな林道を歩くと、小鳥の鳴き声や小川のせせらぎの音に心が和み癒される。

林道を歩く (イラストを模写)