水田を畑に生かす
立秋が過ぎたが連日30度を超す真夏日が続く。
朝からゴロゴロと雷が鳴り続く。
西の空が暗い。
久しぶりに畑に恵の雨が降るのだろうか。
庭からは、チチチチチーと虫の鳴き声がする。
水田を畑に生かし「エゴマ油」「ブルーベリー」「ヒョウタン」などの特産物作りに
取り組む人がいる。
現地を訪ね話を聞いた。
・エゴマ油(旧笹神村沢口:7月18)
旧笹神村沢口(現阿賀野市)の休耕田を活用しエゴマを栽培しエゴマ油を生産する人が
いる。
にいがたエゴマの会事務局長の高澤幸雄さんだ。
定年後の2000年ころNPO法人を立ち上げ聖籠町の休耕田を活用し、アマランチス・
エゴマ・ヤーコン・ソバ・豆などの農産物を試験的に栽培し最後にエゴマに到達した。
エゴマはシソ科の1年草で、葉や種が食用になり搾るとエゴマ油が取れる。
2005年エゴマの会を設立しエゴマの搾油機を購入、2007年旧笹神村沢口に
エゴマ搾油所のパームカルチャーを設立した。
2008年6月20日にエゴマ搾油の営業許可が下り本格的なエゴマ油の生産と販売を
スタートした。
エゴマ油は阿賀野市の観光施設や新潟市などで販売している。
・ブルーベリー(旧笹神村山倉新田:7月31)
旧笹神村山倉新田(現阿賀野市)は1998年の「8・4水害」で折居川が氾濫し大きな
被害を受けた。
折居川近くに住む山倉新田の清水友行(58)は、折居川改修工事の掘削土の仮置き場
に水田を提供した。
米の生産調整で減反が続き仮置き場に提供した水田を畑として生かすことを決めた。
畑に何を植えるかと考えたすえ、当時関心が高まりつつあった健康食品に着目し、
ブルーベリー栽培をを思いついた。
清水さんは、2006年近郷の農家ら10人とともに「阿賀野市ブルーベリー協会」を
結成した。
今では会員は21人、作付け面積も2万5千平方メートルにまで増えました。
自宅近くの畑を見学した。
「ここは私個人の畑で約800本のブルーベリーの木を植えています。
阿賀野市ブルーベリー協会の畑は、旧笹神村村杉温泉の阿賀野市が管理する
「うららの森」の裏手にあります。
土地は9千平方メートルあり昨年8月から1800本植えました。
実が生るまで3年かかる、それまでは苦しい経営が続きます」と。
村村杉温泉の畑を訪ねると会員の荒木徳衛(59)が一人でトラクターを動かし
ブルーベリー畑で作業をしていた。
「木は昨年植えたばかりで雑草に隠れています」と。
・ヒョウタン(旧味方村味方:8月2日)
旧味方村味方で特大のヒョウタンを栽培する人がいる。
味方愛瓢(あいひょう)会の名誉会長木下三治(85)。
ヒョウタン畑で三治さんに会った。
ヒョウタンはハウス中で大きく育っている。
天井の添え木から特大の薄緑色したヒョウタンがぶら下がっている。
ヒョウタンが重さで落ちないように緑色のネットでつるしている。
ぽっちゃり形と細長いスリム形の2種類。
細長いスリム形は成長すると2mにもなると。
「これが一番長いヒョウタンです」。
ヒョウタンに「7.31・164」とマジックで書かれていた。
ヒョウタンの表面の産毛がなくなり、色が白くなる8月下旬ごろに収穫する。
10日以上水に漬け、腐らせた中身を取り出して乾燥させる。
最後は絵の具でだるまや天神様などを描いて工芸品に仕上げる。
小さくて間引きされたぽっちゃり形と細長いスリム形の2種類の薄緑色したヒョウタンを
記念にもらった。
水田を畑に生かし「エゴマ油」「ブルーベリー」「ヒョウタン」などの特産物作りに取り組む
人がいた。
特大のヒョウタンを見る (イラストを模写)