昔の古町再現と墨彩画で描く新潟県下の原風景

kanazu362008-09-06

芸術の秋。
第93回院展で、旧与板町出身の日本画家大宅紀(72)さんの
作品「浄(じょう)」が、最高賞の内閣総理大臣賞を受賞した。
新潟の古町がリニューアルする。
古町のアーケードが来年3月までには新しく改築されるからだ。
アーケードの取り壊しでアーケードのなかった数十年前の古町にタイムスリップした
古町通り1番の街並みが紙面を飾る。
8月30日二度と見れない数十年前の光景を見に現地を訪れた。
白山公園の近くの新潟市民芸術文化会館新潟県下の原風景を描いた「墨彩画展」も
開催されていたので見学した。
・古町通1番の新アーケード起工式
 来年3月までには新しく改築されるのは上古町商店街で、一番通りから四番通りまでの
 約500mで事業費は約7億円。
 アーケードの起工式が8月29日行われた。
 一番通りの古いアーケードが取り壊された。
 アーケードがなくなり道は広々とし視界もよく大きな青空が広がる。
 空の青、白山神社の松の緑、そして白山神社の朱塗りの大きな鳥居が輝きを増す。
 アーケードの撤去でこれまで見られなかった数10年前のアーケードのなかったころの
 街並みが目の前に再現された。
 車の通りも少なく、歩行者と自転車乗りの姿に昔の郷愁が甦る。
 来年3月上古町はどんな姿にリニューアルされるのだろうか。
・第3回藤井克之墨彩画教室合同展
 画家藤井克之さんが講師を務める新潟県内9カ所(新潟・巻・三条・加茂など)の
 教室の生徒51人と講師の藤井さんの「墨彩画」作品155点が会場を飾る。
 藤井さんのプロフィルーを調べると、
 旧巻町出身、巻高校昭和48年卒・大阪芸術大学芸術学部卒・堀之内高校美術教諭。
 当初は油彩を描いていたが、湯之谷村に赴任していた当時、「大沢和紙」と出会い、
 墨彩画に転向。
 当時、「墨絵」・「水墨」が一般的であったが、和紙に墨と顔彩で描かれた洋画風な
 藤井のジャンルに一致する名称がなかった。
 「ボクサイガ」にしましょうと。
 こうして「墨彩画」なる用語が誕生したのである。
 今では世間に認められ流行の言葉であるが、34歳・藤井克之氏がその草分けとなった。
 現在は教員を退職して絵の世界一本で活動中。
 会場に入ると、「墨彩画には定まった定義はありませんが、一般的には水墨画に彩色を
 した絵画を指します」と説明されていた。 
 会場には、水墨の落ち着いたタッチに淡い彩色が塗られた新潟県内の四季の変化に
 富んだのどかな原風景の絵が並ぶ。
 絵からはなんとも言えない温かみが伝わり見る人の心を癒し和ませる。
数十年前の古町にタイムスリップした古町通り一番の街並みと墨彩画の原風景とが脳裏に
重なる。

数十年前の古町が目の前に (イラストを模写)