瓢箪(ひょうたん)とル・レクチェ

kanazu362008-11-03

今日11月3日は文化の日
政府は11月3日付けで、2008年秋の叙勲受章者4028人
 (新潟県95人)を発表した。
瓢箪作りとル・レクチェの収穫の季節がやってきた。
10月30日、旧味方村味方の瓢箪作りの名人木下三治さん宅と旧白根市茨曽根の
ル・レクチェの栽培農家中村農園をを訪ねた。
・瓢箪作り
 瓢箪作りの名人木下三治さん(85)を知ったのは今年の8月2日。
 白根からの帰り道、ハウスの中で瓢箪作りに励む木下三治さんに出会った。
 瓢箪は3月に種をまき表面の産毛がなくなり、色が白くなるお盆過ぎから8月下旬ごろ
 までが収穫時期。
 収穫した瓢箪の中身を出すため、1カ月ほどかけて水に浸した後、乾燥させる。
 それから瓢箪一つ一つに、墨やポスターカラーを使って絵や文字を書き入れる。
 今年の完成作品を見に10月30日訪ねた。
 8畳の作業場に絵が描かれ完成した大小様々な瓢箪が並ぶ。
 様々な絵柄の中でも、木下さんが最も多く描くのは達摩絵。
 「瓢堂」と雅号が絵の横に書かれている。
 旧上川村から無地の瓢箪を買いに来た人がいた。
 仏画絵師で無地の瓢箪に仏像を描くという。
 ちょうど瓢箪に朱色の紐と房を取り付けているところだった。
 作業しながら語る木下さんの話がお子白い。
 木下三治さんの雅号は「瓢童」。
 「瓢堂」「瓢堂」「瓢道」の中から「瓢童」の雅号にを選んだ。
 堂は、御堂の堂で凡人にはとても使えない文字。
 道は、僧侶や修験者など行を積んだ偉い人が付ける文字。
 童なら子どもたちを意味し駆け出しの私にはぴったしだと「瓢童」にしたと。
 「味方愛瓢会」が発足したのは、今から20年ほど前で木下三治さんが会長を務める。
 「自分の瓢箪で、人が喜んでくれるのが何よりもうれしい。瓢箪作りはボケ防止にも
 役立ちます」と。
 瓢箪と言えば木下藤吉郎の「千成瓢箪」が有名。
 「味方愛瓢会」会長の木下三治さんも木下。
 「何か関係がありますか」と訪ねると、笑いながら「無関係です」と。
 これも何かの因縁か・・・
 記念に1500円の達摩絵の瓢箪を買った。
・「ル・レクチェ」の栽培と飾り
 ・ル・レクチェとルの栽培
  日本におけるル・レクチエ発祥の地は旧白根市東萱場。
  小池左右吉(1867年―1955年)さんが、明治30年代後半頃に原産地フランス
  から数品種の苗木を直輸入、栽培に取り組み、我が国で初の洋ナシの栽培をはじめ
  我が国で初めて果実を実らせた。
  自宅前の道を挟みブドウ畑の1角に「日本におけるル・レクチエ発祥の地」の石碑が
  建つ。
  今では、白根市茨曽根地区はル・レクチエの特産地である。
  10月30日白根市茨曽根道潟のレ・クチエの栽培農家「中村農園(中村和雄・57)」を
  訪ねた。
  ル・レクチェの収穫は、10月下旬から始まり冷蔵庫で約30日から40日追熟する。
  ル・レクチェは、実が大きく膨らみ糖度を増してきても木に実ったままでは熟さず
  「追熟」が必要。
  追熟により収穫時緑色だった実が黄色く色づいてくると出荷が始まる。
  はね物ですがと傷のあるル・レクチェを土産にいただいた。
  今年の初物である。
 ・ル・レクチェの飾り
  ハロウィーン祭りと言えばカボチャを連想する。
  新潟大学農学部園芸学研究室の学生が、傷がついて商品にならないル・レクチェを
  「捨てるだけではもったいない」ともらい受け、中身をくりぬいた後、赤・青・緑などの
  LEDキャンドルを入れハロウィーンのお化け提灯に作り変え約20個を新潟大学農学部
  玄関に飾った。
瓢箪とル・レクチェの飾り物が人々の心を癒し和ませる。

達摩絵の瓢箪を眺める (イラストを模写)