国の天然記念物月潟の類産ナシと女性樹木医

kanazu362009-02-10

地方紙新潟日報樹木医佐藤賢一さんの樹木医だよりが
連載されている。
2月6日は国の天然記念物「月潟の類産梨」の巨樹ことが
出ていたので2月7日見て来た。
全国の国指定天然記念物の樹木は2701本。
この中で果樹である梨が指定されているのは新潟県の「月潟の類産ナシ」のみで全国でも珍しい。
・国の天然記念物「月潟の類産ナシ」(旧月潟村大別当
 月潟は角兵衛獅子の発祥の地であることは知っていたが、月潟に国の天然記念物の
 「類産ナシ」の巨木があるのは知らなかった。
 大別当集落は梨の産地である。
 気温10度と春の陽気の中、農家の人たちが梨畑でせん定作業をしていた。
 類産ナシの場所を尋ねると「近くですから」と作業の手を休め親切に案内してくれた。
 道路脇の畑の中に「国指定天然記念物“月潟の類産ナシ”」と書かれた看板と
 「天然記念物月潟の類産梨」の石碑が建っている。
 国の指定は昭和16年(1941)11月13日。
 看板には、
 ・樹齢約200年 ・根元周囲長2.4m ・樹高1.8m ・地上1mのところから
  6本の大枝に分かれる ・開花期は4月末 ・果実は卵型で翌年6月頃まで貯蔵に
  耐える
 と。
 この地の梨栽培の歴史は、文化年間(1804年から17年)に大別当の深澤剛蔵氏が
 上総国より苗を求めて植えたのが始まりとされている。
 しかし、文政の越後大地震天保の大飢饉などの天災もあり、庶民の生活は貧しく、梨の
 需要は伸び悩み、梨栽培は容易に普及しなかった。
 深澤氏は研究を続け、次第に収益を上げるようになり栽培をする者が出てきた。
 明治10年頃から本格的に発展することなり、大正期には栽培面積も60町歩にまで
 拡がった。
 類産ナシは、今でも年に400個ほど収穫され、総重量は100から150キロになると
 いわれる。
 月潟村では、樹齢約二百年の巨木「類産ナシ」から採れた果実を加工した「梨ようかん」が
 みやげ物として売られている。
・番外:新潟県内初の女性樹木医(じゅもくい)
 1月9日の新聞に新潟県内初の女性樹木医誕生の記事が載っていた。
 樹木医とは、樹木の診断及び治療、後継樹の保護育成並びに樹木保護に関する知識の
 普及及び指導を行う専門家。
 県内初の女性樹木医新潟市西区の造園会社「輝生」に勤務する岩田統子(37)さん。
 日本緑化センターが実施する2008年度の樹木医試験に挑戦し、みごと合格した。
 日本樹木医新潟県支部佐藤賢一さんは、北陸4県でも、女性樹木医は岩田さんを
 含めて二人しかいないという。
・番外:新潟市民記念植樹
 2月8日の「市民にいがた」に”記念植樹で思い出を未来に残そう”と市民に参加を呼び
 かけていた。
 植樹会場は新潟市江南区大江山公園で植栽する樹木は、高さ約2.5mの桜
 (ソメイヨシノ)で募集本数は20本。
昔テレビのコマーシャルで、
「この木なんの木気になる木 名前も知らない木ですから ・・・」
というがあった。
庭の木々、野山の木々、そして巨樹は、人々の心を癒し和ませる。

類産ナシの巨木を見る (イラストを模写)