凧絵と欄間彫刻

kanazu362009-06-02

祭りの季節がやってきた。
6月4日から白根大凧合戦が始まる。
上越市高田の祇園祭り(現上越祭り)も7月23日から始まる。
江戸凧と八坂神社の欄間彫刻の話題が新聞に出ており見て
きた。
・江戸凧コレクション展(旧白根市諏訪町:しろね大凧と歴史の館・5月11日)
 しろね大凧合戦は300年の歴史を誇る白根市の伝統行事。
 中ノ口川をはさんで東軍・西軍に分かれ計13組が5日間闘う。
 大凧の大きさは24畳。
 凧合戦を前に「江戸凧コレクション展」が開催された。
 展示されている江戸凧は、江戸凧職人の故橋本貞造さん作品。
 橋本さんは1904年に東京に生まれ13歳のときから江戸凧を学び、87歳で亡くなる
 までに多くの作品を残した。
 会場には、壇ノ浦の戦い源義経と平家の武者・義経と八艘飛び・宇治川合戦・だるま・
 自来也・唐獅子などが描かれた「角凧」、ぎょろとした目が印象的な「奴凧」など約27点
 が壁に飾られている。
 係りの人が「わずか30秒ですが、江戸凧最後の職人橋本貞造さんの凧作りの映像が
 残っています」とビデオを見せてくれた。
 「橋本さんは、二人立ち(1枚の凧に二人の人物を描く)を得意としました。
 今は二人立ちを描く人は少なく白根でもいません」と。
上越八坂神社の祇園祭りと欄間彫刻(上越市西本町・5月23日) 
 直江津八坂神社の祇園祭りは、上杉家時代に始まった祭り。
 八坂神社は旧直江津市西本町に鎮座する。
 高田の祇園祭りはその昔、徳川家康の六男松平忠輝が高田に城を築いたとき、直江津
 福島城下の神社や町も高田に移ったが、八坂神社だけは直江津にとどまることを許され、
 高田城下へ出向いて祇園祭りを行うようになったのが始まりといわれる。
 祭りは前半が高田地区で後半が直江津地区で行われる。
 子どものころの高田の祇園は「表祇園」と「裏祇園」があった。
 記憶では、7月6日にみこしが直江津市から陸行し、その夜は北本町の陀羅尼八幡宮
 1泊、翌7日市内を巡行したのち、本町2丁目の旧お馬出しの御旅所に入った。
 これを表祇園といい、引き続き14日までを表祭りといっていた。
 14日の裏祇園は、みこしが市内裏通りの各町を渡御し稲田橋の東たもとから舟で荒川
 (現関川)を下り直江津へ帰った。
 直江津小唄の一節に祇園祭りの情景が歌われている。
 “夜の荒川 神輿が下る 川は万灯の迎え舟 祇園ばやしの 笛や太鼓で夜が明ける”
 八坂神社の拝殿彫刻を覆っていた銅製の網がこのほど取り外され、江戸時代後期に彫ら
 れた木彫が約40年ぶりにお目見えした。
 彫刻に網がかぶせられたのが1971年。
 当時は子どもたちが多く、境内は格好の遊び場で草野球のボールが彫刻にぶつかって
 彫刻に傷をつけることもあり、神社が拝殿を修理した際に、欄間部分を網で覆った。
 今は少子化の影響で子どもたちが境内で遊ばなくなり彫刻に傷をつけられる心配も無く
 なり網が取り外された。
 神殿前に立つと神社正面にカメとカメと松竹梅が、周りにはシシ・クジャク・ワシ・ウシ・
 ニワトリや花など動植物の細かな彫刻が。
 彫刻を眺めていると神官が「わざわざ新潟から欄間彫刻を見に来てくれてありがとう」と
 彫刻を説明しながら神殿に供えられてあった“御神酒 八坂神社”を一本くれた。
 欄間が取り持つ縁で御神酒をいただいた。
 これは神のご利益か。
・番外:紙風船作り(出雲崎町天領出雲崎時代館・4月27日)
 新潟県出雲崎町といえば間口が狭く奥行きの長い「妻入り」の街並みで有名。
 最近は、歌手のジェロさんの歌う「海雪」の舞台としても有名に。
 人口が5284人(3月末現在)と小さな町だが、全国の紙風船の約9割を生産する。
 紙風船は町の代表的な特産物となっている。
 町の歴史や文化を学べる「天領出雲崎時代館」で昔懐かしい紙風船を作る人がいる。
 同町に住む丸山紀子さん(61)。
 紙風船作りは、大正7年ころ、漁に出れない冬場の収入を補うため、漁師の奥さん
 たちが始めたのが始まりといわれている。
 丸山さんは、8枚1組の6色の緑・黄(2)・赤・白(2)・青・ピンクの色紙を緑・黄・赤・
 白・青・黄・ピンク・白の順にのりで貼ってゆく。
 紙風船作りの体験コーナーもあり希望すれば紙風船作りに挑戦することもできる。
 8枚の色紙の端にはのりが5ミリくらいほどつけられておりこれを決められた手順で
 1枚ずつ張り合わせ、のり付けが済んで乾いたら、紙風船の底になる「そこばり紙」、
 空気を入れる口となる「くちばり紙」を張って出来上がり。
・番外:書家武田双雲氏が書を南魚沼市
 HNK大河ドラマ天地人」の題字を書いた書家の武田双雲氏(33)が5月23日、
 南魚沼市の「愛・天地人博南魚沼」を訪れ、同市から依頼を受けてい「南魚沼市」と
 「義と愛」の書2点を井口一郎市長に手渡した。
 「南魚沼市」の文字は、市報の題字として早ければ7月号でデビューする。
職人が描き彫った技、凧絵と欄間彫刻が多くの人の目に触れる。

二人立ちの凧絵を見る (イラストを模写)