卒業文集「雪国」を読む

kanazu362009-08-25

今日25日の地方紙新潟日報1面は「日本文理準優勝・
驚異の粘り土壇場で猛攻」と。
今大会が始まる前、新潟県夏の甲子園勝ち星数は
16勝48敗と全国ワーストで最下位だった。
中京大中京との決勝戦、誰もが想像しなかった絶望的な状況から日本文理打線は
驚異的な粘りを見せた。
驚異の粘り土壇場での猛攻は4:10と6点を追う9回二死無走者から始まる。
1番切手が四球で出塁。2番高橋隼の二塁打で5点目・3番武石の三塁打で6点目・4番
吉田が死球で出塁・5番高橋義が四球で出塁2死満塁・6番伊藤が打席に満員の甲子園
から「伊藤コール」がわき起こった。
「伊藤コール」に応えるようにレフト前に2点タイムリーで7、8点目・代打石塚が期待に応え
初球をレフト前にタイムリーヒットで9点目「あと1点」。
「あと1点」をめぐる明暗のドラマは二死3塁、1塁から始まる。
8番若林の快音を残した強烈なサードライナーが。
誰もが抜けた同点だ逆転だと思った瞬間、ボール無情にも三塁手のグロブに収まりゲーム
セット。
「越後の粘り」「越後の根性」「越後魂」が、多くの人たちに夢と希望と勇気と感動を与えた。
職場OB会の班長会議が7月末新潟市で開催された。
9月に職場同期会が1泊2日の予定で越後湯沢温泉で開催される。
物置のみかん箱を整理していると懐かしい「雪国」という文集が出てきた。
1965年(昭和40年)6月、若者50人が入社、全寮制の生活の中で1年を送った。
1年間の職場研修が終わり、記念に編集したのが卒業文集「雪国」だ。
巻頭の言葉は所長の「初心貫徹」。
文集を開くと「雑草のように」と私の文章もある。
・「雑草のように」(文集から)
 赤・青・黄というような、美しい花を咲かせるいる名のある草花。
 これとはまったくかけ離れた道端に咲いている雑草。
 雑草は、人に見向きもされず、人にいじめられ、人車に踏まれている。
 この「雑草」考えようによっては人間への教訓ともなる。
 大地に大きく根をはり、人車に踏まれても芽をだし、人にむしりとられてもまた芽をだす。
 「この精神」「この根性」、私はこのような雑草の生き方がすきだ。
 人生は長い、長い人生で大地(自己)に大きく根(基礎)をはることが第一だ。
 この根が大きければ大きいほど、困難に耐える力が大きいわけである。
 また、むしりとられても(失敗しても)それに負けずに芽(再出発)をだす雑草。
 雑草は、土の上であればほとんどのところで芽をだす。
 しかし、石やコンクリートなどのように芽をだすのが不可能と思われるところでも、長年の
 努力により根をはり芽をだし花を咲かせている。
 「この精神」「この根性」で、私も雑草のように生きたい。
こんな文章を40年前に書いていた。
アスファルト路面を突き抜け芽をだした「ど根性大根大ちゃん」が報道され人気を集めた
のが2005年の11月。
43年ぶりに読む同期の文章に懐かしさが。
将来の夢・決意・思い出・詩・短歌・俳句などが。
読んでいると友の顔が走馬灯のように脳裏に浮かぶ。
文集に書いた同期49名は全員職場を去り第二の人生で頑張っている。
残された人生、絶望的な状況から驚異的な粘りを見せた日本文理野球に負けない人生を送りたい。
来月の同期会、何人の顔がそろうだろうか。

懐かしい文集を読む (イラストを模写)