良寛像建立と直江津ゆかりの文学作品碑の設置
来年の2010年、良寛没後180年を記念し新潟良寛会では
新潟市中央区の西大畑公園に等身大の良寛像建立を決めた。
ふるさとの上越市旧直江津地区では直江津が舞台となった
ゆかりの文学作品碑を設置し、街おこしの起爆剤にと市民が
動き出した。
・良寛像建立と良寛慈愛の会チャリティ展(大和新潟店:12月9日)
良寛没後180年を記念し良寛像建立に向けたチャリティ展が開催されていると知り
12月9日観てきた。
良寛を慕う県内外の作家60人の書・色紙・絵画・工芸品など約190点が並ぶ。
作品は展示即売され、売り上げの一部を基金に充て等身大の良寛像建立する。
瀬戸内寂聴・江川蒼淵・柴田長俊・中野雅友・高井進さんなどなどの作家の名が・・・
会場には、“あなたはどんな良寛像を望みますか?”と書かれ、良寛像の3候補の写真が
飾られている。
像の建立場所は、新潟市中央区の西大畑公園の一角を予定。
・旧直江津地区を舞台にした文学作品碑の設置
上越市の旧直江津地区には、直江津を舞台にした4人の作家の文学作品がある。
4人の名作文学作品碑をゆかりの地直江津に設置し、街おこしの起爆剤にしょうと市民が
動き出した。
・松尾芭蕉(俳諧:奥の細道・2009年8月に句碑が完成)
松尾芭蕉は、代表作の俳諧紀行「奥の細道」の旅で、1689年7月6日(旧暦)から
同8日まで当時「今町」と呼ばれた直江津に滞在し「文月や六日も常に夜には似ず」の
句を詠んだ。
・森鴎外(小説:山椒大夫)
森鴎外は小説「山椒大夫」で、人買いの手で母と引き裂かれる安寿と厨子王の悲劇を
描いた。
平安時代の末期、平正氏は朝廷の意に反して困窮する農民を救おうとし、筑紫国へ左遷
された。
妻・玉木と、安寿・厨子王の幼い姉弟は、正氏に会いに行く途中、越後国(今町)で
人買いに騙され、離ればなれになってしまった。
山椒大夫は、中学時代に映画や学校の劇で観た記憶がある。
・与謝野晶子(歌人:短歌)
与謝野晶子は、短歌「落日が枕にしたる横雲の なまめかしければ直江津の海」を
残した。
・林芙美子(小説:放浪紀)
林芙美子は、小説「放浪紀」の中で、主人公が関川べりを散策したり、名物の
「継続だんご」を食べる様子が描写されている。
夜。直江津の駅についた。土間の上に古びたまま建っているような港の駅なり。
火のつきそめた駅の前の広場には、水色に塗った板造りの西洋建ての旅館がある。
・・・仕方がないので私は駅の前の旅館へひきかえす。硝子戸に、いかやと書いて
あった。
駅のそばで団子を買った。
「この団子の名前は何と言うんですか?」「へェ継続だんごです」
「継続だんご・・・団子が続いているからですか?」
・・・駅の歪(ゆが)んだ待合所に腰をかけて、白い継続だんごを食べる。
直江津駅前の三野屋では、作家林芙美子さんの「放浪紀」にのる名物元祖継続だんご
を今も販売している。
新潟市の西大畑公園に等身大の良寛像が建立され、上越市直江津地区に直江津ゆかりの
名作文学作品碑が設置されるという。
新名所として脚光を浴びるか注目される。
ここに良寛像が建つ (イラストを模写)