天地人ブームと野球に沸いた新潟県
冬型の気圧配置が強まった新潟県内は大雪に見舞われている。
18日の新潟市の積雪45センチは、12月としては45年ぶりの
大雪だという。
スキー場関係者は恵の雪に「これも天地人効果でしょうか」と。
米大リーグの松井秀喜選手がフリーエージェント(FA)でエンゼルスへの入団が決まり
新聞を賑わしている。
平成21年の新潟県は、天地人ブームと日本文理高校夏の甲子園準優勝で沸いた。
・天地人ブームと新潟県
1月5日の「五歳の家臣」で始まった大河ドラは「天地人」、最高視聴率は1月25日放送の
「年上の女」が26.0%。
平均視聴率は21.2%と「篤姫の24.5%」「利家とまつの22.1%」についで過去
10年間で3番目の成績。
上越市で開催中の「越後上越天地人博」は20日閉幕する。
閉幕前の18日、入場者数が当初目標の2倍の40万人に達した。
番組に登場した県内の主な観光地を見ると、
・上越春日山:春日山城と林泉寺
・南魚沼市:坂戸城と雲洞庵
・長岡市(旧与板町):与板城(城山)と徳昌寺
・新潟市(旧岩室村):天神山城
・妙高市(旧新井市):鮫ケ尾城
などなど。
現在地方紙新潟日報で「成果をあすへ・天地人残照」を連載し、天地人ブームの経済効果
を検証している。
新潟県下にもたらした経済効果は・・・
・日本文理高校夏の甲子園準優勝で沸いた新潟県
8月24日、夏の甲子園大会決勝で中京大中京と戦った日本文理。
中京大中京との決勝戦では、誰もが想像もしなかった絶望的な状況から日本文理打線は
驚異的な粘りを見せた。
驚異の粘り土壇場での猛攻は4:10と6点を追う9回二死無走者から始まる。
1番切手が四球で出塁。2番高橋隼の二塁打で5点目・3番武石の三塁打で6点目・4番
吉田が死球で出塁・5番高橋義が四球で出塁2死満塁・6番伊藤が打席に満員の甲子園
から「伊藤コール」がわき起こった。
「伊藤コール」に応えるようにレフト前に2点タイムリーで7、8点目・代打石塚が期待に
応え初球をレフト前にタイムリーヒットで9点目「あと1点」。
「あと1点」をめぐる明暗のドラマは二死3塁、1塁から始まる。
8番若林の快音を残した強烈なサードライナーが。
誰もが抜けた同点だ逆転だと思った瞬間、ボール無情にも三塁手のグロブに収まりゲーム
セット。
・日本文理大井道夫監督(68)談
新潟日報「ひと・賛歌」の中で、2008年からグランド
に「全国制覇」の横断幕を掲げたエピソードを語っている。
「若い監督さんが言い出したら“のぼせやがって”と反発される。
どもね、おれみたいな年寄りが言い出す分には許してもらえるでしょう。
思い切って掲げさせてもらいました」と。
12月11日放送の「きらっと新潟・甲子園隼V大井監督が語る感謝の気持」の中で
「野球ができるのは誰のお陰か、“親にたいする感謝の気持を忘れてはならない”」と。
・甲子園準優勝日本文理の選手たち
甲子園準優勝した日本文理3年生11選手の進路が新聞に。
大学への進学が9人。公務員への就職が1人。一般企業への就職が1人。
大井監督は、「ひと・賛歌」の中で「高校卒業後、すぐのプロ入りは勧めない。卒業しても、
子どもたちはまだまだ学ばなきゃいけないことが多いと思う。大学や社会人に進んでから
プロを目指しても遅くないよ。今年の甲子園に行った3年生たちは、みんな進学や就職が
決まって一安心だよ」と。
・番外:新潟高校がセンバツ21世紀枠候補に
新潟県内は甲子園の余韻がまだまだ続く。
12月15日、日本高野連は来春の第82回選抜高校野球大会の21世紀枠候補9校を
発表した。
新潟県内有数の名門進学校の新潟高校が北信越の代表として選ばれたからだ。
これまでに新潟県から21世紀枠候補に選ばれたのは2003年の柏崎高校(選抜大会
に出場)と昨2008年の村上桜ケ丘高校(選抜大会に出場ならず)の2校。
今回候補に選ばれた新潟高校は、秋の大会で夏の甲子園隼優勝の日本文理を4:0で
破り、1981年以来28年ぶりに北信越大会に出場した。
北信越大会では新潟高校は上田西に0:1で敗れた。
来年1月29日の選考委員会で21世紀枠候補9校の中から3校が選ばれ大会に出場
する。
新潟高校は甲子園に行けるだろうか。
来年も新潟県は、”高校野球ブーム”に沸くか。
新潟高校は甲子園に行けるだろうか (イラストを模写)