佐潟の早朝探鳥会とトキ
昨13日の日本列島は冬型の気圧配置が強まり寒気と暴風雪が
各地を襲った。
九州では大雪、新潟県内では強風のため列車の運休や停電や
交通事故などが発生した。
元旦から佐渡トキ保護センターが始動した。
佐渡では、2羽の雄のトキに繁殖期に入ったことを示す灰色の「生殖羽」が見られるように
なった。
9日、新潟市赤塚の佐潟で早朝探鳥会が開催されたので参加した。
・佐潟の早朝探鳥会(新潟市西区赤塚:佐潟・1月9日)
今年最初の早朝探鳥は9日午前7時から始まった。
参加者は17人、今年は子どもたちの参加は無かった。
1月8日の佐潟の白鳥飛来数は4316羽。
風が強く寒い日であった。
白鳥は強い風に押し戻されながらも果敢に挑戦し、湖畔を後に飛んで行く。
佐潟水鳥湿地センターから野鳥観察舎まで湖畔を歩き探鳥した。
ノスリ・ショウケンボウ・ハヤブサ・チュウヒ・カワアイソ・アオサギ・ミコアイサ・モズ・
オジロワシ・トビ・ツグミ
などなどの鳥を見つけた。
・モズのハエニエ
モズには捕らえたカエルなどの獲物を木の枝に突き刺しておくハエニエの習性があると
聞かされていた。
湖畔の桜の木の枝にザリガニかエビのような物が突き刺さっているのを見つけた。
ボランテイア人が「これがモズのハエニエでザリガニですよ」と。
・アオサギとミコアイサの戦い
野鳥観察舎で湖畔の探鳥をしているときだった。
「あそこでアオサギとミコアイサの戦いが・・・」
戦うこと数分、アオサギが勝った。
アオサギがミコアイサを魚の様に飲み込もうとするが大きすぎて飲み込めない。
首までは飲み込むのだが・・・
どこで見つけたのか空では3羽のチュウヒがアオサギの獲物を狙っている。
一人の人が望遠鏡にデジカメをセットしアオサギとミコアイサの戦を動画で撮影し始めた。
デジカメの液晶モニターにオサギとミコアイサの戦が映し出される。
次回の早朝探鳥会は1月23日(日)の予定である。
・トキ便り
・20羽のトキを確認(雄10・雌10)
8日までに確認されているときは、
・佐渡市で17羽(1次放鳥雄4・2次放鳥13:雄6・雌7)
・三条市で雌1羽(1次放) ・寺泊で雌1羽(1次放)
・富山県黒部市で雌1羽(1次放)
・2羽の雄に生殖羽
8日までに佐渡市羽茂地区で3歳の雄2羽のトキの首の周りが灰色になる「生殖羽」が
確認された。
いよいよ今年は2世誕生の期待が。
・トキの飼育と分散飼育
2009年1月9日現在日本で飼育されているトキは、123羽。
佐渡トキ保護センターで100羽・野生復帰センターで12羽・多摩多摩物園公園で7羽・
いしかわ動物園で4羽。
トキの鳥インフルエンザなどの感染症を避けるためトキの分散飼育が急ピッチで進む。
2007年の多摩物園公園への分散飼育に続いて1月8日、石川県野能美市に4羽の
トキが移送された。
今後、本年中に島根県出雲崎市へ、来年には長岡市寺泊にも移送される予定。
移送がすべて終われば、トキは佐渡・東京多摩・石川県能美・島根県出雲・長岡市寺泊
の5箇所で分散飼育されることとなる。
春になれば佐渡の野山で野生のトキヒナ誕生の期待も・・・
野生のトキヒナ誕生の期待も (イラストを模写)