写真と絵で見るかやぶき民家
ワシントンでは11日現在までの総積雪量が、この冬最高の
139.4センチに達し、111年ぶりに観測史上最高を記録した。
今年の冬は、暖冬少雪の予想が外れ新潟県内は大雪に
見舞われている。
津南町では降雪量が3mを超し、お年寄りがかやぶき屋根の雪下ろしで汗を流す姿が
テレビから流れる。
かやぶき民家といえば思い出がある。
今、やぶき民家写真展が旧岩室村で絵画展が川口町で開催されている。
・かやぶき民家めぐり
・旧巻町五ケ浜:篠原孝三郎住宅(新潟市指定有形民俗文化財)
昨年11月15日、新潟市西蒲区役所主催の「浜辺のムラ・五ケ浜メグリ」に参加
したときに篠原孝三郎住宅を見学した。
篠原孝三郎住宅は、1974年(昭和49)に廃村となった「越後毒消しの里」角海浜集落
の典型的な中流階級の家。
明治初年に建築されたと推定されるが、ほとんど新築当時そのままの状態で保存されて
おり、蒲原地方の民家研究家にとって欠くことのできない貴重なもの。
母屋は、茅葺き・寄棟・平入り・土間造りで、付属建物として土蔵・物置・小屋などが
あった。
1978年(昭和53)に、このうち母屋が現在地に移築復元された。
住宅隣りに設置された収蔵庫には、廃村前に収集された民具も保存されており、
失われた「角海浜」の生活を偲ぶことができる。
・旧巻町福井庄屋佐藤幸七宅
旧巻町の郷土資料館で「角海浜村と毒消しの里展」で福井の斉藤文夫さんと親しくなり、
斉藤さんが管理する福井の旧庄屋佐藤家を案内していただいた。
旧巻町の福井集落に入ると茅葺の民家佐藤家が見える。
屋敷入口に「旧庄屋佐藤家」と書かれた看板があり、玄関には「佐藤幸七」の表札が
掲げられている。
母屋の隣の農作業場には「佐藤家民俗資料館」の看板も掲げられている。
母屋に案内された。
囲炉裏は薪が燃え、天上からは自在カギが下がり鉄瓶のお湯が沸いている。
1階は、16畳間・12畳間・8畳間の3部屋がある。
2階は、6畳間が2部屋ある。
2階の6畳間の壁に佐藤家を描いた絵が掲げられている。
絵は、雪国の民家を描く画家として知られる早津剛さんが絵仲間と一緒に写生に訪れ、
その時に仲間の中川清さんが描いたもの。
佐藤家は昔、峰岡(三根山藩)の殿様が山遊びの帰りには、必ず立ち寄ってお茶を戴き
一休みしたところといわれている。
庭もすばらしく、二階から見るや弥彦山や田園風景に心が癒される。
・捧武写真展「懐かしの昭和・かやぶき賛歌」(旧岩室:ギャラリー陌・1月20日)
入り口のプロフィルには捧武さんは昭和8年燕市生まれと書かれている。
「夕涼み」「里帰り」「修理のくず家」「春が来た」「祭りの朝」「ススキをかざす」
などなど約20点の懐かしい写真並ぶ。
・ふるさと原風景早津剛展(川口町:交流体験館)
展覧会は、川口町の中越地震の復興記念と長岡市との合併記念行事として開催された。
会場には、早津剛さんの描いた雪景色の中の古民家や越後三山などの絵約80点が
並ぶ。
早津さんのかやぶきの家に魅せられ昔「早津剛 四季 雪国の民家」(初版昭和56年
8月20日)の本を購入した。
本を開き、雪に押しつぶされそうな民家の絵を見ていると懐かしさとともに哀愁を感ずる。
山里の母の実家も妻の里の家もかやぶきの家だった。
山里の母の実家の家族は皆町に移り今は空き家になっている。
妻の里の家もかやぶきから瓦屋根に変わった。
かやぶきの家を見ると懐かしさが・・・
懐かしいかやぶきの家が・・・ (イラストを模写)