冬の風物詩新川漁港の名物ミズダコ漁

kanazu362010-02-24

1月末から2月中旬まで低気圧の影響で連日荒れた日が続く。
冬の風物詩新川漁港の名物ミズダコ漁が昨年12月から
始まった。
今年は低気圧の影響で海は時化続きで漁に出る日が少ない。
88歳の古老は、「漁師になってこんなことははじめての経験だ」と。
快晴の21日ミズダコ漁を見に新川漁港を訪ねた。
海を見に来た漁師は、「浜は晴天だが海は時化で今日のタコ漁は休み。明日は大丈夫」と。
晴天の22日再度新川漁港を訪ねた。
・ミズダコ
 ・ミズダコ漁
  港にタコ獲り箱が積まれている。
  箱の大きさは58センチ×27センチ×27センチで上が開いており両脇に
  ロープが結びつけられている。
  この箱を海に沈めておくとタコが中に入るのだという。
  漁師は22日午前6時ころ船が漁場に向かった。
  漁場には30分から40分で到着する。
  漁場に着くとあらかじめ海に沈めておいたタコ箱を引き揚げる。
  一回の漁で約250個の箱を引き上げ中に入っているミズダコを取り出し空箱を
  また海に沈める。
 ・帰港
  午前9時半を過ぎると漁の終わった船が次々と港の戻って来た。
  「成宝丸」「長運丸」「清勝丸」「金海丸」「清山丸」などなど。
  浜では仲間が待ちかまえる。
  「どうだった」「坊主だ」「2匹、1匹はカブリ」「4匹」と漁師が答える。
  カブリとは漁仲間同士の隠語で箱の外側にへばり着いていたタコのこと。
  タコはオスよりメスの方が味がよく高く売れる。
・ミズダコの釜ゆで
 新潟の国道402号線の五十嵐街道の往来橋付近には4カ所のミズダコの釜ゆで場が
 ある。
 漁を終わり長運丸から下りた新潟市五十嵐二の町の小林一貴(32)さんの釜を訪ねた。
 小林さんは福岡の博多で奥さんは東京の出身。
 漁師になりたくて2年前山梨からに新潟に来たという。
 夫婦とも漁師は初めての経験。
 今日は豊漁で7匹のミズダコを釜ゆでする。
 獲ったタコを水洗いし、頭と足に切り分けてビニール紐で結ぶ。
 ビニール紐で結んだタコを沸騰した大釜の中へ。
 蓋を閉め沸騰した湯の中でミズダコを15分前後ゆでる。
 蓋を取ると真っ白な湯気の中から赤紫色に染まったタコが姿を見せる。
 ゆであがったミズダコをまた水洗いしては軒先に吊るす。
 客は路上でタコのゆであがるのを待つ。
 吊るされたミズダコは、あっという間に売り切れるほどの人気。
 小林さんは名刺を出しながら「昨年吉祥丸を買いました。これで本当の漁師になりなした。
 タコ漁が終わったら自分の船でヒラメ漁に出ます」と。
 これは漁師以外は食べられない珍味ですと、ゆで上がったばかりのタコのエラ・イ・トンビを
 出した。
 タコのエラを初めて試食した。
 新川漁協の話では、ミズダコ漁は12月から3月までで最盛期は1月から2月。
・番外:五十嵐浜に巨大イカ漂着
 20日、新潟市西区五十嵐一の町の海岸に体長3.4mのイカの死がいが漂着している
 のを散歩していた男性が見つけた。
 新潟市水族館マリンピア日本海が、世界最大級の脊椎動物の「ダイオウイカ」と確認した。
 同館展示課によると、このイカは腕を含まない胴体部分だけで1.7mあり、重さは
 109キロ。
 新潟県内では、1978年までの38年間に佐渡島で3件の漂着が確認されているが、
 それ以降公式な記録はないという。
 同水族館では、イカを研究資料として国立科学博物館に提供するため、冷凍保存した。
新潟の冬の風物詩、国道402号線五十嵐街道に釜ゆでされたミズタコが道路脇の鉄竿に
吊るされている。
今日もミズダコ漁が最盛期の新川漁港が賑わう。

ミズダコの釜ゆで (イラストを模写)