すだれ夏秋冬

kanazu362010-02-27

日本の伝統的工芸展が新潟市中央区の新潟大和店で
開催されており見てきた。
すだれ作りの実演見ていてふと「秋のあんぽ柿のすだれ」
「冬のかきもちのすだれ」「ミズダコのすだれ」の懐かしい
風物詩を思い出した。
・夏の風物詩すだれ編み(新潟市中央区:新潟大和店・2月17日)
 すだれといえば夏の風物詩。
 すだれ(簀垂れ、簾)とは糸で竹や葭を編み連ねたもので「立て簾(たてず)」と
 「掛け簾」の2種類ある。
 窓の外や軒先に垂らし、日よけ・目隠し・虫よけなどの目的で使われる。
 会場では若い女性がすだれを編んでいた。
 竹ひご・竹皮・太よしなどで編まれたすだれが飾られている。
 2曲・4曲の屏風や御座敷すだれや短冊掛けなどもある。
 変わったものでは伊達巻やのりまきや筆巻もある。
・秋の風物詩あんぽ柿のすだれ(新潟市西蒲区仁箇大橋宅:2009年11月21日)
 巻地区の仁箇は八珍柿を「越王(こしわ)柿」と呼び産地。
 あんぽ柿は、八珍柿(渋柿)を硫黄で燻蒸した干し柿
 仁箇農家組合長大橋榮千夫(65)宅を訪れ八珍柿からあんぽ柿・おけさ柿・柿スナックを
 作る現場を見せていただいた。
 二階の作業所へはエレベータで上がった。
 越王柿は約30分硫黄で燻蒸する。
 燻蒸された越王柿が、電動機の棒に挟まれ作業員が皮むき機を使い皮をむく。
 皮のむかれた柿はクリップに挟まれ天井から吊るされる。
 作業場は、オレンジ色の柿すだれに大変身。
 柿すだれ越しに角田の山が見え大橋さんは「この風景が一番だ」と。
 約4週間干され、その後柿をもみ水分を抜いてさらに2週間干すとあんぽ柿が出来
 あがる。
 越王柿のあんぽ柿は甘みが強く味が濃いのが特徴で、贈答品として人気がある。
 JA越後中央によると同JA管内の生産農家は20軒で、昨年は3.4トンを出荷した。
・冬の風物詩かきもちのすだれ(上越市大島区大平:高橋英夫
 農業高橋英夫(80)さん宅では「かきもち」作りが終盤を迎えている。
 納屋で春待つ白・桃色・うす緑の3色の「かきもち」約100束がすだれのように
 びっしりと干し場に垂れ下がる。
 餅をつき、餅を短冊形に切りワラで編んで干す。
 できたかきもちは販売せずに近所や知人に分けるという。
・冬の風物詩かミズダコのすだれ(新潟市西区五十嵐街道・2月22日)
 冬の風物詩新川漁港の名物ミズダコ漁が昨年12月から始まった。
 国道402号線五十嵐街道に釜ゆでされたミズタコが道路脇の鉄棒に吊るされまるで
 すだれのようだ。
 ミズダコのすだれは3月ころまで見られる。
寒風が冬の風物詩のかきもちすだれやミズダコのすだれを揺らす。
雪国の山里にも春はもうそこまで。

風物詩“すだれ”あれこれ (イラストを模写)