職人の技に魅せられる
新潟日報の「越佐の手仕事」でふるさと上越市高田のバテン
レースが紹介されていた。
三越新潟店では、伝統の技術で作られた工芸品を一堂に集めた
「日本の職人展」が開催されていたので見てきた。
・バテンレース(上越市高田:吉田バテンレース)
バテンレースは、ピアノかけ・イスかけ・カーテンなどに利用される。
近年は洋服の需要が多く、オーダーのブラウスのほか、ジャケットの下に着る「ジレ」は、
襟元のレースを手軽に楽しめると人気に。
日本にバテンレースが入ってきたのは明治25年で高田に伝わったのが明治31年12月。
雪国の長い冬をコタツの中で過ごす人々の格好の手内職として受け継がれ手工芸品
として普及し上越市高田の特産品となった。
第2次大戦で高田以外のバテンレースは全滅した。
最盛期の昭和36年には生産額が約4000万円・約5万枚が作られた。
上越高田の地場産業として栄えたが、現在は吉田バテンレースの吉田節子(3代目)さん
がデザインから仕上げまで全てをこなす唯一のレース職人として伝統技術をいまに引き
継いでいる。
テープの生産から製品まで一貫生産しているのは全国で吉田バテンレースだけ。
ここから生まれる作品は花瓶敷き、テーブルクロス、ハンカチ、日傘、ブラウスなど贈り物
としても大変人気がある。
・日本の職人展(新潟市中央区:三越新潟店・4月11日)
三越新潟店で13日まで「日本の職人展」が開かれていた。
同展には、新潟県を始め全国の23都府県から43店が参加しそれぞれのブースには職人
が作った数々の作品が並び販売されている。
会場入口のブースには多くの人だかりが。
「手書き表札」の豊口広さんが、注文を受けた表札を目の前で書きあげ匠の技を披露して
いた。
・籐工芸(千葉県)・屋久杉細工(鹿児島県)・江戸打刃物(東京都)・本革木染(福島県)
・奄美大島紬(鹿児島県)・龍渓硯(長野県)・布墨画(京都府)・熊野筆(広島県)
などなど。
新潟県からは、ヒスイの青木商事(糸魚川市)と墨坪(三条市)の2店が参加。
青木商事の青木晴彦さんがヒスイの匠として指輪やマガタマなどを出店していた。
糸魚川に勤務していた時、青木晴彦さんの先代に大変お世話になったので青木商事の
名前に懐かしさが。
・紙の神殿(燕市:ほうしゅう)
燕市のパッケージ製造会社の「ほうしゅう」がコーティングしたダンボールを使って
「紙の神殿」を組み立て、会社のPRのため作品を展示会に出品した。
神殿の広さは縦9m・横6mで、柱の高さは一番高いところで4m。
素材はスウェーデン製の特殊なダンボールで厚さが16ミリ、非常に強く人が乗っても
壊れない。
開発責任者は「紙なのに本物の大理石のように見える。利点はとにかく軽く簡単に分解
でき、平らな段ボール状に戻るため輸送も楽々できる」と。
・番外:竹細工展(三条市:保内公園)
三条市民が制作した竹細工が保内公園で展示されている。
クワガタ・ツル・カタツムリ・一輪挿し・竹かご・耳かきなど約100点の作品が飾られて
いる。
広場では竹とんぼの制作実演が行われ販売も行われている。
子どもが「竹とんぼができたよ」とできあがった竹とんぼを飛ばし大喜び。
職人の熟練した技の披露に人々は魅せられる。
竹とんぼができたよ (イラストを模写)