職人の技が輝く作品展と職人の腕

kanazu362010-06-02

新潟の県北の地、関川村で国指定重要文化財「渡辺邸」の
改修工事で、大工職人の技が凝縮された珍しい形の継ぎ手
「四方鎌継ぎ」と呼ばれる古くからの建築技法で工事が
進められていると新聞に。
新潟県の木工や陶芸や漆などの職人でつくる「新潟県クラフトマンクラブ」が、結成20周年を迎え会員の記念作品展が開催されていたので5月14日見てきた。
・職人の技の結集「新潟県クラフトマンクラブ」会員の記念作品展
 新潟県クラフトマンクラブとは、新潟県内の陶芸・漆器など異業種の職人で作るクラブで現在の会員は36社。
 クラブ結成20周年を記念し26社の職人が木工・陶芸・漆・革・ガラスなどの作品を新潟市中央区東北電力グリーンプラザの会場に展示している。
 特別コーナには、昨年4月に亡くなった初代会長足立一久さんの曲げ物作品が展示されている。
 ・足立茂久商店の曲げ物 ・小林凧屋のたこ ・徳太郎の塗り箸 ・明城焼きの壷
 ・川村漆器店の漆器 ・藍美の牛革ショルダーバック ・木地玩具の江戸独楽
 などなど。
・技が輝く職人の腕
 ・曲げ物職人:足立照久(長岡市寺泊山田)
  足立茂久商店を訪ねた。
  旧寺泊の山田集落では、江戸末期(天保時代)にすでに篩(ふるい)業組合があった。
  現在は足立茂久商店一軒のみで看板には「フルイ・うらごし・曲げ物」と書かれている。
  フルイ・うらごし・曲げ物とはどんな商売か今の人には分からないだろう。
  曲げ物は、ヒノキやスギなどの薄い板を煮て曲げて作る木製容器の総称で、昔から生活道具として重宝されてきた。
  新潟県クラフトマンクラブ会長の父一久さんが足立茂久商店の10代目で長男の照久(35)さんが11代目。
  11代目の照久さんは、現在の生活様式に合わせた製品作りに取り組んでいる。
  中でも「電子レンジで使える輪っぱが人気商品です。自分はまだ半人前」と。
 ・江戸独楽職人:平林正志(新潟市中央区関新)
  工房「木地玩具ひらばやし」の平林正志(53)さんは、新潟県内でただ一人といわれる江戸独楽師。
  平成20年9月会社を辞め脱サラして趣味の江戸独楽などを制作する工房「木の玩具ひらばやし」を開いた。
  木の玩具ひらばやしを訪ねた。
  若いとき江戸独楽という華やかな色彩で色づけされ、仕掛けがあるユニークな独楽に魅せられ趣味で独楽を集め始めたのがきっかけで、自分でも作るようになった。 
  二階にはこれまで集めたこけしや江戸独楽などの木地玩具のコレクションがたくさん飾られている。
 ・砂時計職人:渡辺寅三郎(新潟市西区黒埼)
  旧黒埼町は国内有数の砂時計の産地であった。
  ワタトラ製作所を訪ねた。
  砂時計職人渡辺寅三郎(83)さんはワタトラ製作所の社長。
  昔はクリスマスツリーの豆電球を作っていたが、知人の勧めもあり、その技術を生かし昭和40年ころから砂時計を作り始めた。
  いまでは全国的にも数少なく、新潟県内で唯一の砂時計製作所。
  砂時計作りの工房を案内してくれた。
  長いガラス管を切り、バーナーの火で熱して真ん中だけ細くして、さらに端を熱して片方をふさぎ、次に砂を入れて時間を計る。
  最後にもう片方の口を閉じて完成。
  完成品を見せてくれた。
  ジャンボ砂時計・3本立砂時計・上下エレベータ砂時計などなどで約20種類以上の砂時計を製作する。
話の節々からから3人の職人の物作りに懸ける意気込みが伝わる。

物を作る (イラストを模写)