迷路のまち袋津を歩く

kanazu362010-06-29

各地で「まち歩き」がブームである。
19日、新潟市では、川辺や海辺や下町を巡る
「第1回にいがた湊まちしもまち歴史ウオーク」が、
旧亀田町の袋津地区では「迷路のまち袋津を歩く」が
開催された。
小雨が降る中「迷路のまち袋津を歩く」に参加した。
・迷路のまち袋津を歩く
 主催したのは旧亀田町地域の歴史を学ぶ市民グループ「かめだ学会」。
 まち歩きボランティアガイド研修中の中学生5人を含む約40人が2班に別れ「迷路のまち袋津を歩く」のパンフを片手にボランテイアの案内で古い街並みを歩いた。 
・袋津の町
 信濃川の河口で、「地図にない湖」といわれた湿地帯亀田郷。
 袋津は、その中でも古くから集落が形成されていた第一砂丘列上(直山〜袋津〜城山)に農村在郷町として発展した。
 ・旧機屋の建物と旧染色工場の煙突
  機業のまちとして栄えた袋津。
  昭和40年代には30軒ほどの「機屋」と「撚糸」「染色」「整理」「仕上げ」といった分業を担う工場があった。
  街中を歩くと旧機屋の建物や旧染色工場の煙突が見られる。
 ・亀田縞:立川織物
  30軒ほどあった「機屋」も今は2軒のみ。
  立川織物では今も亀田縞・矢絣を製造する。
 ・築200年余の茅葺きの旧家
  街中に袋津に唯一残る築200年余の茅葺きの旧家があった。
  茅葺きの家を街中で見られるのは珍しい。
 ・旧袋津郵便局
  袋津郵便局は明治36年(1903)に三等郵便局として開局。
  木造家屋の旧局は昭和11年(1936)築で現在は使用おらず現在は隣に新しい袋津郵便局が建てられている。
 ・伊夜日子神社
  袋津村一番の旧家とされる幾野家のオバサが、毎月弥彦神社を参拝していた。
  遠いとこれからやってくるオバサを気の毒に思った神社が、自分の屋敷に祀るようにとお札を渡した。
  喜んだオバサがお堂を建てた。
  これが伊夜日子神社の始まりだという物語がまちに伝わる。
  神社の屋根瓦に4羽の鳩の置物が飾られている。
  神社と鳩は何か関係があるのだろうか。
 ・板塀と土蔵
  車泣かせの細い小路を歩くとあちこちに板塀と土蔵が多く見られ昔のなごりを今に残す。
  車泣かせのクランク小路のブロックの塀を指差しながら「この傷は道が狭く車のこすった痕です」と。
 ・金魚屋さんと竹林
  袋津にはかって金魚屋さんがたくさんあり、昭和40年代には15・6軒あった。
  創業約100年の伏見養魚場では、今も金魚やヒブナを育てている。
  亀田郷はかってドジョウノの大産地で亀田駅から「ドジョウ列車」が出たという。
  街中に今なお竹林が残っている。
・番外:亀田の朝市
 19日は亀田の「三・九の市」で、朝市が出ており初めて市を見学した。
 まち歩きの記念にと市で赤い花が咲く「ブラシノキ」を買った。
 裏通りにテントやパラソルが立てられたくさんの店が出て買い物客で賑わう。
 市場に「亀田市場の由来」の看板があった。
 「新発田藩の許可を得て六斎の市として始まった亀田の「三・九の市」は、300年余の歴史と伝統を持つ市場。
 元禄7年(1694)11月3日、新潟・沼垂・新津をはじめ、近郷近在にお知らせの札を立て市を開いた。・・・」と書かれている。
袋津のまちは、道が細く昔の面影が今も残る迷路のまちだった。

ガイドの説明を聞く (イラストを模写)