瞽女(ごぜ)小林ハル展と写真で見る  瞽女の風物詩展

kanazu362010-07-25

三条名誉市民小林ハル生誕110年記念鉛筆画と写真展が
三条市の三条東公民館で開催されていたので17日観てきた。
・木下晋が描いた小林ハル
 三条名誉市民で最後の越後瞽女小林ハル生誕110年記念「木下晋が描いた小林ハル展」の開所式に鉛筆画家の木下晋(63)さんが出席した。
 会場で小林さんは「旅先の阿賀野市の温泉で偶然ハルさんの瞽女唄を聴き衝撃を受けた。以来、2005年に亡くなるまでの20余にわたってハルさんを描き続けた」と話しながら展示されている34点の作品の思い出などを話しながら解説した。
 特に1983年制作の「ゴゼ小林ハル像」の中で「苦労し生きてきた証としてしわの一本一本までも忠実に表現した」と。
 人があまり描かない耳だけを描いた「聴く」も思い出がと。
 ハルさんは2005年に亡くなった。
 5年が経過し作者があり日のハルさんの姿を描いた「祈り(2009)」「光(2010)」「つぶやき(2010)」「熱唱(2010)」「休息(2010)」なども展示されている。
 木下さんは10Bから10Hまでの22段階の鉛筆で駆使ししわの一本一本、髪の一本一本を緻密に描写する。
 しわの一本一本、髪の一本一本が観る人の心を捉える。
・写真で見る瞽女の風物詩展
 三条市在住の写真家野崎久次さんが、瞽女小林ハルさんの越後路を門付けして回る姿を写真に収めている。
 ・吹雪をさけて(1973年・岩室村夏井) ・雪道をたどる(1973年・6日町)
 ・湯冶客に迎えられて(1973年・湯之谷村栃尾又温泉)
 ・おーい船頭さんやーい(1973年・川口町)
 ・盲目の老女を慰問(1974年・刈羽村高柳)
 ・温もりのゴゼ宿(1974年・大和町
 ・井戸ばた会議に仲間入り(1978年・出雲崎町
 などなど。
・番外:ふみ子の海
 映画「ふみ子の海」原作・市川信夫、脚本・篠原高志。
 映画は、高田盲学校(現上越市)で視覚障害者教育に生涯を捧げた粟津キヨさんの少女時代を描いた。
 瞽女になるか、あんまになるか、それとも・・・目の見えない8歳の少女が迫られた
 人生の決断・・・
 この映画の中でわが家で昔使っていた「かまど(へっつい)」に実際に火を入れて撮影に使われたという。
 母が毎日使っていた懐かしい「かまど(へっつい)」の脇に「この“へっつい”は、映画ふみ子の海の中で、実際に火を入れて撮影に使われたものです。映画館で探してみて下さい」と説明が書かれている。
わが家で毎日使われていた懐かしいへっついが映画の中で道具に使われたとは・・・。
最後の越後瞽女小林ハルさんのある日の姿が鉛筆画と写真で・・・。

しわの一本一本が人の心を (イラストを模写)