コメがガソリンやプラスチックや米粉に

kanazu362010-08-21

昨20日、新潟県下のトップを切って柏崎市藤井で早期越路
早生の稲刈りが始まった。
コメ市況調査会社米穀データバンクは8月5日、7月末時点での
2010年産のコメの作況指数予想は「やや良」の「102」と発表、
新潟県作況指数予想も「102」。
ロシアでは記録的猛暑で干ばつが広がり小麦生産が深刻な影響受け小麦を含む穀物の輸出を一時禁止するという。
コメの話題を最近の新聞から拾った。
・稲から作ったグリーンガソリン(新潟市西区:田島交差点:8月4日)
 新潟のイネでつくったグリーンガソリンの給油が始まったのが2009年7月17日。
 グリーンガソリンとは、新潟県産の飼料米「北陸193号」から製造したバイオエタノールを3%混合したガソリン。
 平成20年には「北陸193号」の栽培面積が300ヘクタール、総収穫量が2356トン(10アール当たり収量781.2)に達しいずれも目標をクリア。
 年間3万3000キロリットルを販売する計画で、価額はレギュラーガソリンと同額の値段で販売されている。
 新潟市長岡市上越市などのJA直営ガソリンスタンド19箇所で“新潟の稲から作ったグリーンガソリン”ののぼり旗を立て「グリーンガソリン」の愛称で販売している。 
 新潟西区では、国道116号線田島交差点のネクサスにいがたSSとJA越後中央黒埼SSの2箇所でグリーンガソリンスタンドの給油ができる。
 イネ原料バイオエタノール地域協議会は、イネでつくったガソリンのもたらす効果として
 ・イネ原料バイオエタノール混合で環境にやさしい 
 ・地産地消で地元の農業や経済を元気にする
 ・休耕田を活用するから食料と競合しない
 ・地域本来の農地・水・環境を未来へとつなぐ
 とPRしている。
・米から作ったプラスチック
 上越市のプラスチック製造メーカーのアグリフューチャーじょうえつは、コメを糖化・発酵させてプラスチック樹脂を作る。
 樹脂粒は、コメ粒7割と石油からできたプラスチックの粒3割から作る。
 機械の中でコメはご飯になり、くっついて餅のような状態になり、熱で変形したプラスチックと混ざり練りこまれてカットされ5ミリほどの樹脂の粒が完成する。
 コメを糖化・発酵させる工程をコメをもちに加工する技術を応用して省略することで低コストで商品化を実現した。
 樹脂は、レジ袋・弁当箱・コップ・はし・ファイルなど商品に応用されている。
 玩具メーカーの「ビーブル」(東京)が、米から作ったプラスチックを使って乳幼児向けの「お米のつみき」を10月発売予定だという。
・米から米粉
 新潟県は、小麦の2%ほどの米粉消費量を10%以上に伸ばす「R10プロジェクト」を2008年度から展開している。
 新潟製粉は、平成10年(1998)黒川村(現胎内市)に第3セクターの日本初の米粉製造工場として設立された。
 新潟製粉は、新潟県が特許を持つ米粉の製粉技術を用いて、地元・胎内市の生産組合や農家を中心として生産される原料米を米粉に加工している企業。
 全国的に急拡大するニーズに応えるべく、広大な敷地を有する第2工場(年間6000トンの生産が可能)を本社からほど近い新潟中条中核工業団地に今年3月完成、4月より稼働している。
 米粉用米(コシヒカリこしいぶき)の生産拡大を図っており、平成22年度の作付面積は、昨年(110ヘクタール)の2倍以上になる見込み。
・番外:米粉とご飯の「まんまパン」
 新発田市のパン店「森のパン屋さん」がご飯を入れて焼き上げたオリジナルの米粉パン「まんまパン」を開発し発売した。
 開発した長井俊郎社長(61)は、「小麦粉にご飯を混ぜたパンがあると知り、それなら米粉でも・・・」と挑戦したと。
 新潟産の米粉に、つぶれないよう炊いてから一度冷ましたコシヒカリのご飯・卵・バターなどを加えてミキサーでかくはんして作る。
・番外:コメを使うホームベーカリー「ゴパン」
 7月13日、三洋電機がコメを入れるとパンが焼きあがるホームベーカリー「ゴパン」を10月8日から発売すると発表した。
 8月20日、発売時の販売台数は5000台としていたが販売店から新製品の注文が殺到、予定を大幅に超えたため生産が間に合わず発売を11月11日に延期すると発表した。
 新製品は、コメとふくらし粉、水などを入れると、水で軟らかくなったコメを内部で切削。
 パンのこね作業や焼き上げまで自動で行い約4時間でパン1斤ができあがる。
コメがガソリンやプラスチックや米粉に大変身する時代に。

コメで車が走る (イラストを模写)